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暴落を待っていても株式は買えない理由|生活が不安定で投資は後回しになる

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2020年8月はリーマンショックから12年目になります。

Twitterやネットを見ていると、また暴落がきたらS&P500や優良個別株を一気買いする。こういった内容を見る機会が少しありました。

同じように思う人がいるかも知れませんね。私は急落の都度、思いますが実行できていません。

そういう意味ではコロナショックは今のところ、金融危機ほど大きなダメージは無く、リスク許容度を測れる契機だったといえるでしょう。

 

記事内容は暴落を待っていても株式は買えない理由を紹介したものです。

 

結論はすでにタイトルで書いてしまっていますが、管理人なりの体験談を交えて紹介していきますね。

思うことと実行するでは想像以上に違う。そんな事が参考になれば幸いです。

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本物の大暴落は社会全体が危ないから株式は買えない

道は続くが先は不吉な雲

2018年1月や12月くらいの下落であれば、投資を続けることができる人は多いと思います。

しかし長々と下げ続けたり、絶望的な下落は想像を超えます。

直近ですとコロナショックとリーマンショック、古いものだと世界恐慌でしょうか。

 

ウォール街大暴落と世界恐慌

管理人が知る限り、一番厳しかったのは世界恐慌から第二次世界大戦終了後までの期間でしょう。

世界恐慌時のダウチャート(30年に及ぶ元本割れ)

画像引用元はMacrotrendsです。

画像の赤線部分を見て頂きたいのですが、1929年のウォール街大暴落から世界恐慌に入り、最終的に株価が回復したのは20年以上かかりました。

管理人はわりと長く投資をしている方と思いますが、20年間も指数が高値更新をしなかったら心が折れると思います。

 

また第二次世界大戦に入ろうかという時代に、リスク資産を増やすかと言われると、これも断念するかも知れません。

大暴落後の1930~1950年の約20年を生きた場合、株式投資が明るいと考えられる人は少ないでしょう。

1929年央に株を購入し持ち続けていた者は誰でも、株価が回復するまでにその成人してからの人生の大半を費やすことになった

リチャード・M・サルスマン

ウォール街大暴落はWikipediaが詳しくて参考になります。

外部リンクWikipediaーウォール街大暴落(1929年)

※リンクは新しいタブで開きます

 

リーマンショック

当時のアメリカであれば生活は大丈夫だったかも知れませんが、日本だとちょっと心配ですよね。実際にリーマンショックのときは、本当に景気が冷え込んで仕事が無かったので。

憶えているところだと、派遣村や内定取り消しといった状況です。

2008年からの暴落で、長期投資から離れていった人もたくさん見ました。

とはいえ、大きな暴落の後は平均性回帰によって大きく戻る事も多いのは歴史が証明しています。

事前に用意していたキャッシュでリスク資産を買えば良い。そういった意見も多いと思います。では、実際にそれは可能なのかというと、ちょっと難しいかも知れません。

 

コロナショック

リーマンショック以降、感じとしてはアベノミクス以降に投資を始めた人は多いと思います。

そうなるとコロナショックが初めての暴落経験だったという人も多いはず。

 

とはいえ、ネットやTwitterを見ていても全力買いしていた人は少なかったですね。

どちらかといえば、

  • 今回は過去の暴落とは全然違う
  • 新型ウイルスで世界の経済は長期間止まる
  • 世界恐慌並みの暴落が始まるからまだまだ下がるぞ

といった声が多かった気がします。

実際にどうだったかはご存知のとおり。

 

せっかくのチャンスだったのに逃がしてしまった人は多いかな、と。では、暴落チャンスを活かせなかった根源的な理由を見ていきましょう。

 

歴史的暴落があった時は自分の雇用や生活も危ないから株式は買えない

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管理人は大きな暴落をリーマンショックくらいしか経験していないので恐縮なのですが、自分の雇用が危ない時にリスク資産を喜んで買える人は少ないです。

それが出来たインデックス投資家さんが、良く言われている億り人という人たちかな、と。

雇用というと大袈裟といわれるかもですが、給料減での生活を余儀なくされた人は多いと思います。

 

管理人がリーマンショックの時にあった雇用・生活が危ない状況はこんな感じでした。

  • 雇止めやリストラ(零細企業は本当にあった)
  • 給料20%カットやボーナス無し(本当に経験した)
  • 給与が20%減ると投資費用の捻出はかなり難しい(切実)

投資は余剰資金でやるもので、その源となる給料が減ると単純に投資をすることが難しくなります。

また、リストラや給料が下がったままの状態で、リスク資産を増やせるかというとかなり難しいと思います。

関連記事リーマンショックを改めて思い出してみる。管理人の暴落体験談

※リンクは新しいタブで開きます

 

一年ほど前になりますが管理人はお小遣いが減ったので、ワンタップバイという少額投資の新規買い付けをやめました。

まさに、いぬデックス(@binboinvest)さんの書いている通りです。

 

暴落をしたら株式を買いまくると思っていたお金ですら、身の危険が周囲にわらわらあると、生活防衛費を厚くしたり、へたすると本当に当座の資金になりかねません。

私はリーマンショックで会社が倒産しました。何とか中小企業に拾ってもらったのでラッキーでしたね。

 

実際に世の中小企業がボーナスを戻しだしたのは、2013年冬か2014年夏のボーナスくらいだった気がします。

ですので、思っているほど暴落時の一気買いとかは簡単ではないかな、と。

 

絶好の買い場であることは事実

悲観的な事ばかり書いてしまいましたが、絶好の買い場であることは事実です。

ジェレミー・シーゲル教授の名著『株式投資の未来』では、世界恐慌が無かった場合、株式のリターンはもっと低いものだったと書かれています。

大恐慌が無かったらSP500は平凡なリターンしか得られなかった

出典:株式投資の未来P160

本自体が面白い事はもちろんですが、この1ページだけでも十分な価値がありそうな一冊です。

ここで注意したいのは、上の画像をみて暴落時に株式を買うことではなく、世界恐慌レベルの暴落があっても今までの投資分を保有し続けることです。

大暴落の時は本当に底が見えないから株式は買えない

海の底は暗い

たった10年程度前の話でも、当時の恐怖感を忘れてしまうので、人減は本当に忘れる生き物だと思います。

わりと日記やメモで、記録を残している管理人がリーマンショック当時のことをいくつか紹介します。

  • 管理人は積立投資は続けていたが一括〇〇万円投資はできなかった
  • 当時は日経平均1万円割れ、1ドル90円台は普通に感じていた
  • 回復しても事あるごとに下落を味わっていた
  • 暴落の底であっても、まだまだ下がるだろうという気持ちは消せなかった
  • 頭と尻尾はくれてやれ→どこが尻尾か分からない
  • 落ちるナイフは掴まない→市場で買えるものは落下中のナイフに感じた

 

ななし
ななし

これってコロナショックのとき、同じように思った人は多いんじゃないでしょうか。

 

管理人は積立投資は続けていたが一括〇〇万円投資はできなかった

リーマンショック後は、基本的に少額スポット買いくらいでした。

半面、全力買いで心が折れて退場をしなかった「昔の自分」を褒めてあげたいですね。

今回のコロナショックではリバランス資金で買ったVTIは報われたといって良いでしょう。暴落体験は無駄ではなかったのかな、と。

関連記事コロナショックで買ったVTIが育ってきた|リバランスの実弾

※リンクは新しいタブで開きます

 

人生は思った以上に長いし、つみたてNISAをしていると数回は暴落と付き合う必要があります。気長に対応していきたいですね。

 

当時は日経平均1万円割れ、1ドル90円台はずっと続くと思っていた

日経平均が1万円以下だった時代

日経平均が1万円以下だった時代

引用元:NIKKEI Smart Chart

日経平均の長期チャートです。

2008年から2012年12月の政権交代までは地獄のようなチャートですね。

4年半、この状態に居続けるとかなり将来見込みが悪くなります。

良く見ていた投資ブログが更新されなくなったり、悲観的な予想になったりしていましたね。

例)7.2%で複利運用してセミリタイアを目指すブログ→ちょっと無理そうブログ、みたいな

 

1ドル90円台が普通だった時代

1ドル90円台が普通だった時代

引用元:外為どっとコム

日経平均より期間は短いのですが、為替も大変な状態でしたね。

2010年の春以降くらいは90円台を割り込んだのち、2年半くらいは90円台が普通という状況に。

外国債券不要論が多くなったのも、この時代だったような気がします。

管理人は大きく株を買わない代わりに、2010年1月にバリ島、2012年11月にパリへ旅行していました。

独身を満喫していたようです。

 

回復しても事あるごとに下落を味わっていた

日経平均が1万円以下だった時代

また同じ画像になってしまいすみません。株価はたまに回復するのですが、けっこうな勢いの下落を受け続けます。

外国株式はアメリカを含んでいるから、もっと良かっただろう、という声もありそうですね。実際は為替が1ドル75.57円に向かい続けていたので、こちらも茨の道でした。

とにかく下落ばかりしていたイメージが残っています。

 

暴落の底であっても、まだまだ下がるだろうという気持ちは消せなかった

少しずつじわじわ上がる。ドカンと下げるというのを繰り返していました。

海外旅行にいく余裕があるくらいだったのですが、投資をするにはまだまだ下がるという不安からは逃げることができませんでした。

長らく低迷期にいると、どこが底かなんて全く見えませんね。

 

なので、コツコツと積立投資をしていました。暴落に合わせてドカンと買える人はやはり少ないと思います。

 

頭と尻尾はくれてやれ→どこが尻尾か分からない

もう書いたままなのですが、どこが尻尾なのか身の部分なのか。

はたまた、まだ頭部分なのかも分からないくらいに経済も自身も混乱していました。

買い時を考えて購入したり、株式は心理学だといって買い向かうのは難しいでしょう。

潔く心中するつもりで米国小型株ETF(IJR)を買ったら、案外うまくいきました。

 

落ちるナイフは掴まない→市場で買えるものは落下中のナイフに感じた

これも上記と同じです。

値動きがあるものは落下中のナイフ状態でした。

どこで買ったとしても下落リスクはあったと思います。

リーマンショック後に「さすがに日経平均が7,000円台は安すぎる」という声を良く聞きましたが、その後に大きく公開した人やブログは見ませんでした。

実際にドカンと買えた人は少ないんだろうなぁ、と思います。

 

まとめ|暴落を待っていても株式は買えない

  • 大暴落の時は社会全体が危ないから株式が買えない
  • 歴史的暴落は自分の雇用が危ないから株式が買えない
  • 大暴落の時は本当に底が見えないから株式は買えない

長い下落を受けると、自分で思っているよりも買い向かう気持ちは減ってきます。

けっして買えないことは悪いワケではなく、そういう時でもコツコツと投資を続けることが一番投資で成功するのかな、と思っています。

やはり長期投資というだけあって先は長いのです。一緒に頑張りましょうね。

お読み頂きありがとうございました。

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10年以上前の本ですが色あせない魅力があります。

長期投資のお供にどうぞ。

 

関連記事です。

リーマンショック級の暴落を耐えきるポートフォリオ対策と考え方

いつか暴落はやってきます。それに対するにはポートフォリオと考え方が大事ですね。

 

つみたてNISA後半、開始15年後に世界恐慌や暴落が起こった時の対処法

同様に、つみたてNISAを続けているけども15年後に暴落が起こったケースのお話です。

 

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結局のところ、相場に居続けることが一番大事だったと思います。積立ができなくなっても投資は続けていきます。

この記事を書いた人
ななし

1976年生まれ、超就職氷河期世代のインデックス投資家。投資情報を中心とした当サイトの管理とWebライターをしております。自己紹介は「ななし」をクリックで。

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