年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)から2020年度運用状況がでました。
GPIFネタはけっこう記事やTwitterに取り上げています。
さすが俺たちのGPIF!!
コロナショック後からの爆上げが凄過ぎるwww
ちな、この運用益にあやかれるのは私たちの子供世代です🙂
まぁ、子供たちが少しでも生きやすいなら良いなぁ、と思います https://t.co/OsZHcC8iZi
— ななし@氷河期ブログの人 (@_teeeeest) July 2, 2021
Twitterでも沢山のいいね、ありがとうございました。
外部リンクGPIF2020年業務概況書(PDF)
年金の運用を知りつつ、私たち個人投資家にとっても分散投資の大切さがわかる資料なので、この際、一緒に勉強してみましょう。
俺たちのGPIF!長期分散投資の神髄を見せつけてくれた2020年概況
GPIF2020年概況|37兆円の圧倒的リターン
とりあえず見て驚いたのはこちら。
外部リンクGPIF2020年業務概況書(PDF)
運用規模がデカいのと、コロナショックからの巻き返し(GPIFの年度は4月~翌年3月)があったので、ほぼ4資産均等型みたいなポートフォリオなのに25.15%というとんでもリターンを出してしまいました。
その額、なんと37.7兆円!
参考までに調べたところ令和2年(2020年)度の日本の一般会計歳入は65.5兆円でした。
毎年こんな数字が出るワケありませんが、50年後くらいには運用だけで日本は食べていけそうな気がしてきます。
2020年度末のGPIFポートフォリオと運用金額、あと個人的に神リバランスをしてると思う
ちなみにGPIFのポートフォリオは4資産均等型とほとんど同じです。
コロナ禍での株高という状況で、着実に株式が伸びた恩恵を受けました。
高くなった債券を売り、暴落で安くなった株式を買いまくる
コロナショックでのリバランスというのは大きな意味がありましたね。
これで経費率0.04%というのは素晴らしいの一言。私も投資したいです。。
何より、ちゃんとリバランスしてるのが凄い!
株高の2020年度などはちゃんと売ってるんですね。国内株式30,024億、外国株式100,091億とか書いてて分かりにくいですけど日本株3兆円、外国株10兆円を売り払って債券にリバランスしています。
次の低迷期にはコレが神リバランスとなるやも知れません。
2020年で大きく増えたキャピタルゲイン、そして安定のインカム
スマホの方は見にくかったらゴメンナサイ。。
37兆円という圧倒的キャピタルゲインに目が移りますが、個人的にはインカムだけで3兆円というも凄いなぁ、と。。
ちなみにGPIFの運用を取り崩して年金支払いに使うのは50年後くらいです。複利でどれくらいまで増えてるんでしょうか。私はその頃には亡くなってそうだけど。。
子供たちが税負担少なく安定した年金になってると良いなぁ。
マスコミは国民の血税でギャンブルをしてけしからんという話ばかりニュースに出すんですけど、こういった明るい情報も流して欲しいです。
色んな勢力があるんでしょうけど。。
せめて子供が大きくなったときには改善されてると嬉しいですね。
あと、ついでにニュースで流れないことですけど、GPIFはけっこう国にお金入れてます。
今回のレポート読んでて初めて知りました。汗
国の歳入にカウントされてるかは分かりませんけど。。一体どうなんでしょうか。
ESG(環境・社会・ガバナンス)を考慮した投資はどうなのか
ESG(環境・社会・ガバナンス)を考慮した投資が叫ばれる中、当然GPIFもこの動きに引きずられます。結果として株式保有数が増えてスタンダードな指数からは若干ズレてきてますね。
けっこうEGSのせいでリターンがブレる。
これを狙ったハゲタカが利益をかっさらわれるだけだ。
みたいな意見が一時期ネットで上がっていました。
私もこの考えはあってGPIFのリターンが損なわれるのは嫌だなぁ。環境とか綺麗事よりもリターンだろう、とか思ってました。
が、今回のレポートではけっこう納得のいく回答があったので引用します。直近しか見ないアホな管理人よりも100年先をしっかり見据えたGPIFは凄いということで。
例えば、保有する一部の企業が一時的な収益拡大のために、環境や社会への大きな負荷を省みない事業活動を行った結果、その企業の株価が上昇したとしても、他の企業を含めた経済全般や社会がそれらの負の影響を受けるのであれば、「ユニバーサル・オーナー」のポートフォリオ全体としても大きなダメージとなります。
言い換えると、資本市場や社会が持続可能であることは、「ユニバーサル・オーナー」のポートフォリオが持続可能であるための必要条件ということです。
また、ESGに関するリスクは、長期であればあるほど顕在化する可能性が高く、100 年先を見据えた年金財政の一端を担う「超長期投資家」であるGPIFにとって、ESGを考慮することのメリットは大きいと考えています。
つまり、環境・社会問題などの負の影響を減らし、運用資産全体の長期的なリターンの向上に資するESGに関する取組は、年金積立金の運用を「専ら被保険者の利益のために、長期的な観点から、安全かつ効率的に行う」という厚生年金保険法及び国民年金法の趣旨にかなうものであり、これからも積極的に推進していきます。
余談|GPIFの運用は私たちの子供世代のためにある
市場クラッシュのときだけ血税でギャンブルをするな、とか言われる悲しい組織GPIFなんですが、実は年金を運用しているといっても、即私たち世代が使えるお金ではありません。
GPIFのホームページでも今回のレポートでも出ているのですがあまり話題にならないので取りあげておきます。
GPIFの積立金は少子高齢化で不足するであろう金額を補うためにある
GPIFの目的は年金を増やして国民に支払うわけではなく、少子高齢化で賦課方式がもうダメだ~となったときの切り札ですね。
分かりやすい画像も出ています。
で、これも重要と思ってるんですけど、100年もすれば増えすぎた老人はそのうちいなくなり適正な人口推移に向かいます。
これは世界中でそうですね。
国連発表などでも2100年くらいには100億人で頭打ちしてそのまま推移みたいな感じなので。
何だかんだで増えすぎた老人は急速に減って、長く働ける健全な老人が増える社会とかになるかもですね。ライフシフトの世界で嫌ではありますけど。。
GPIFの運用積立金を使っていくのはザックリ50年後
これまた分かりやすい図です。
年金は現役世代からの賦課方式+税金で賄われていますが、やはり少子化の影響は避けられません。
GPIFの立ち位置が分かる画像かな、と。
GPIFの年金積立金取り崩しイメージ
2074年(今から52年後?)に479兆円をピークにして徐々に取り崩しをするようです。2090年から2110年くらいまでが一番厳しい時代の様子。
個人的に思ったのが52年で現在の3倍というのはそこそこ控えめに見ているな、と。3%複利としても48年で4倍なので。
インフレとか色んな計算されてるのかも知れませんけど。
あと2090年からの20年間がドンドン積立金が減るのでその先もグラフで見たいな、と。案外この先は人口問題も落ち着いて年金で困ることも減ってたりして。。
おわりに|これからもGPIFをウォッチしてきたい
GPIFの2020年度末時点での運用利回りは3.61%です。
コロナショック真っ最中にはギリギリ3%を切っていたような記憶があります。
そういった場合、GPIFのホームページを見ておくのは勉強になるかも。
外部リンクGPIFトップページ
バランスファンドの神髄みたいなものを、しかも世界最大規模の運用が見れるので個人的にGPIFのレポートは好きなんですよね。
というワケで今後もウォッチしていきたいと思います。
私たちもGPIFのように良いときも悪いときもコツコツと長期投資を続けていきましょうね。
お読み頂きありがとうございました。
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