老後資産は満額埋めたNISAとキャッシュ1000万円、それと年金で何とかなるだろうと思っているのですが、自分のなかで納得感が欲しいのでシミュレーションしてみました。
シミュレーションにあたっては、老後スタートが1998年からのS&P500(円建て)を参考にしました。翌年にITバブル崩壊、2008年にリーマンショックという最悪の状況です。
結論から言うと何とかなる、です。
ちょっと画像多めの記事になりましたが、良かったら一緒に見ていきましょう。
【NISA出口戦略】NISA満額と現金1000万円をどのように取り崩していくか
当初考えていたのは平時は株式から取り崩し、暴落時はキャッシュを取り崩して凌ぐ、という作戦
当初考えていたのは平時は株式から取り崩し、暴落時はキャッシュを取り崩して凌ぐ、という作戦です。
取り崩しシミュレーションのときに重要なのは、いかに下落時に株式を取り崩さないかということ。
とくに暴落時に株式を売ると、口数の減少が大きく、株式回復のターンになっても元本が少ないので、資産枯渇が早まるからです。
もちろん定率取り崩しがあるのですが、こちらの場合、リーマン級の暴落では取り崩せる金額が大幅に減ってしまい、老後の生活も苦しいものになります。(もちろん資産激減なので精神的にも。。)
先に書いておくと、わりと良い作戦と思っていたんですが、普通にリスク資産と無リスク資産を一定比率で取り崩すのとあまり変わりませんでした。
こういったことも含め、どんな感じで資産取り崩しができるかを一緒に見ていきましょう。
とりあえずNISAがあまり育たなくてリスク資産2000万円、現金1000万円のパターンから。
通常は株式から取り崩し、リーマンショックは現金から取り崩すパターン
画像を見ながらサクサクいきます。
定率取り崩し:年4%(月0.33%)を取り崩す
定額取り崩し:毎月10万円を取り崩す
通常は株式から取り崩し、リーマンショック時は現金から取り崩したパターンです。
定額取り崩しをすると、株価下落時に元本を思った以上に減らすので、株価暴騰のターンの際に、定率取り崩しに負けてしまいます。
しかし合計3000万円の資産を毎月10万円取り崩しつつ、22年後でも約1600万円が手元に残っているというのは評価できるのではないでしょうか。(運用しなかった場合、手元には240万円しか残りません。)
65歳から老後スタートして87歳時点で資産1600万円。
まぁ、悪くないはず。
参考までに取り崩し例も
スマホだと見にくいかもですが、2008年9月からの毎月の下落具合が心臓痛いです。
いきなり定額金額が0になっているのは、ここから現金取り崩しになるためです。
参考までに定率の場合、毎月どれくらい使えるかも見ておきましょう。
ITバブル崩壊、リーマンショックにより、リスク資産からの取り崩しが減るので、低迷期で月8万円ほど、一番厳しい時期は4万円ちょいとなりました。(株式部分での取り崩しは激減するけど、現金からも取り崩しがあります。それでもこの金額なのでリスク資産の恐ろしいところですね。)
年金の受取額次第ですが、3000万円用意したわりに、しみったれた老後になりそう。。
毎月10万円を取り崩すほうが楽しいかな、と思いました。
さて、暴落時を現金で耐えるのではなく、株式、現金から一定比率で取り崩していくパターンも見ておきましょう。
普通に月10万円を目標に取り崩すパターン
当初は暴落時に現金で凌げば市場が回復したらウハウハなので、そのときに現金を戻していけばわりと生活楽だろう、と思っていたのですが、じつのところ、決まった率で取り崩してもあまり変わらない結果となりました。
こちらも画像でサクサクいきます。
定率取り崩し:年4%(月0.33%)を取り崩す
定額取り崩し:毎月10万円を取り崩す
暴落時に現金で凌いだ場合が22年後に約1600万円に対して、あまり考えず一定比率で取り崩した場合、22年後の資産残額は1533万円。
個人的な感想ですが、あまり変わらんし、これで良いのでは?となりました。(いつからが暴落と判断して、現金で乗り切るとか考えるの面倒だし、老後にそんな判断毎月するの嫌なので。)
参考までに月15万円取り崩したらどんな感じか調べてみました。
リスク資産2000万円、現金1000万円の場合、月15万円取り崩していくと16年後には赤字になる
ちょっと贅沢な老後を過ごそうと思いましたが、これは難しそうですね。
3000万円に対して年6%取り崩しになるので、下落相場に当たると老後は厳しそうです。。
定率取り崩しだとリーマンショック時に使えるお金は減りますが、それでも22年後に資産1800万円というのは注目して良いかも知れません。
使える金額はこんな感じ。
やはりリーマンショックのときに使える金額が厳しいですね。
ITバブル崩壊でも月10万円が維持できていたものの、リーマンショック被弾で月6万円しか使えなくなります。
まぁ、年金と合わせれば生活できなくはありません。87歳時点で1800万円あるし、この後、歴史が繰り返すのであれば、それ以降、お金使ってるのに増えていきますし。
参考までに米国株ポンコツ時代が終わったあとのチャートと円建てS&P500の推移なども。
老後スタート時点で、株価暴騰に当たれば良い余生が過ごせそうですね。個人的には未来は分からないので、最悪の事態で計算してしまいますけど。
とはいえ、資産から年6%取り崩しは株式リターンを考えるとやりすぎです。なかなかできる人は少ないでしょう。
最後にもう1パターン考えてみました。
それはNISAが順調に育って3000万円くらいになったあと、一部売却して、リスク資産2000万円、現金2000万円というカウチポテトにしたケースです。
何だかんだで老後を安心して暮らせる比率だと思います。
リスク資産2000万円、現金2000万円で月15万円目標で取り崩していくパターン
資産も増えたし、定率取り崩しの場合、リーマンショック時に金額が減るので、月15万円を目標に取り崩すシミュレーションをしてみました。
定率取り崩し:年4%(月0.33%)を取り崩す
定額取り崩し:毎月15万円を取り崩す
さすがに毎月15万円を使うと22年後の資産は780万円まで減るので厳しい(運用ナシだと資産枯渇で赤字)ですが、定率取り崩しでは2900万円も残ります。
資産増やして単純に半々取り崩し恐るべし。
さて、定率取り崩した場合、月々いくらくらい使えるのでしょうか。
これがけっこう良い金額でした。
リーマンショックに被弾するので月15万円は使える期間が少ないのですが、それでも平均10万円を使える期間が多いですし、リーマンショックで一番しんどいときでも約8万円程度を使えているようです。
また、リスク資産も現金も一定比率で取り崩すので枯渇の心配がないというのも大きいです。
年金にプラスしてこれくらい使えたら十分という人も多いのではないでしょうか?
管理人はなかなか良いと思いました。
おわりに|NISA満額と現金1000万円で出口戦略は何とかなりそう
NISAを55歳で埋めて、順調に育てば65歳時点でNISA3000万円もそんな無茶な数字でない金額。
もし10年経って2000万円にしかならなくても生活はできるし、10年で10%しか増えてない低迷期であれば、そのあとリーマンショック級が被弾する可能性より、米国株黄金期みたいな状況のほうが高そうですし。
なので、老後はNISAを一部売ってリスク資産2000万円、無リスク資産2000万円がバランス良いかな、と思いました。
というワケで、上記を目指すためコツコツNISAを埋めていきます。
ここらへんの金額だと積立投資で何とかなりそうなのも良いですよね。
先は長いので、お互いコツコツ頑張っていきましょう。
お読み頂きありがとうございました。
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