ネットを見ていたら久しぶりにレバナスの記事が。
しかも58歳の投資未経験者が購入していることに驚きました。
リスクの取りすぎについて、改めて思うことなどを記事にまとめました。
では、レバナス購入初心者がどうなったかも含めて一緒に見ていきましょう。
58歳、投資初心者がレバナスに1000万円突っ込んだ結果→半年経たず3分の1に
読んだのはマネー現代さん。
外部リンク58歳独身女性が青ざめた…老後の「資金不足」に絶望して始めた「ヤバい証券投資」
外部リンク58歳女性が絶句した…「ハイリスクな投資」に手を出して招いた「破滅的な末路」
前後編に分かれていますが、読んでいて身につまされることも多く、投資初心者は合わせてどうぞ。
投じた1000万円は半年足らずで3分の1に
結論から書くと投じた1000万円は半年足らずで3分の1になったようです。
「正直、40年間働いて貯めてきたお金が数か月で3分の1になっちゃったなんて、まったく実感がないんです…。それに、これからまた米国株が復活するかもしれないし。そう信じて持ちつづけているけれど、スマホで証券口座の画面を見ると、やっぱり胸が締めつけられますね」
なによりヤバいのが40年働いてきてコツコツ貯めた1000万円が3分の1になったということ。ちなみに生活防衛費として200万円は残していたようです。
しかし総資産1200万円のうち1000万円なのはダメージ大きすぎて、58歳からどうやって取り返せば良いのか。明日は我が身と教訓にさせてもらいます。
資産形成の一発目にレバナスはアカン・・・
これが通常のインデックスであれば、15年くらい放置しておき、コツコツ働いて時間を稼ぐとかできた気もしますが。。
さて、レバナスのチャート。
半年で3分の1とあったので、ほぼ最高値で購入して、一番厳しい時期のお話な気がしますね。
少し盛り返していますが、ホールドしていれば資産は▲30~40%のダメージで済んでそうです。
ただ、プロスペクト理論を考えると狼狽売りしてる可能性も。
最大600~700万円くらい損していたとして、ご本人は1200~1300万円くらいの損失に感じていたはず。レバナスに追証はないものの、当時どこまで下がるか分からない恐怖もあったでしょうし。
ガチホ、とか言っても大体年収分くらい損失を受けると脳が正常な判断できないようですから。
勝手な想像ですが、もしレバナスを手放していなかったとして、株価が回復しても、プラマイゼロ付近で売るんじゃないかな、と思います。
そして投資には手を出さないでしょう。
もし狼狽売りしていたら58歳でコツコツ貯めた1200万円が500万円くらいになっているので、管理人だったら頭おかしくなってそうです。。
現実的には70歳まで働きつつ年金繰り下げで何とかなるでしょうけどね。
思い返しておきたいリスクの話
株式100%のインデックス投資でも、20年に一度くらいは半額になる可能性が常にあります。
なので、いつ半額なっても大丈夫な資金で投資をするのが鉄則なのかな、と。
当サイト(氷河期ブログ)ではリスク資産と同じくらいの現金を保有しておこう、とは良く書いてます。
分かりやすい値動き幅の画像。
上の画像だと95.4%の確率で▲33%以内に収まるように見えますが、株式単体のボラティリティに加えて円高なども加わってきます。
1ドル130円が100円台に戻るだけで、為替分の▲20~30%も上乗せされます。15年前くらいのリーマンショックで管理人は株暴落&超円高を食らっていました。。
なぜ58歳の女性がレバナスに手を出したか
記事を読んでいると老後の焦りがあったようです。
「老後2000万円の問題をニュースで聞いて、絶望的な気持ちになりました。私は独り身ですから、老後の費用もひとりでなんとかしなきゃいけない――そんなふうに思いましたね。よく考えれば、夫婦であればそれだけ生活費もかさむでしょうから、既婚者には既婚者なりの不安があるだろうと思いますが、当時は焦る気持ちが強かったです。
それに私は賃貸住まいで、家賃は管理費込みで7万円くらいですが、最近は地方都市でも便利なところはマンション価格が高騰していて、若いうちに家を買っておけばよかったかなと後悔したりもしました。これからは、2年ごとの契約更新料がますます痛いです」
現在58歳で40年働いてきて、とあるので高校を出てコツコツ働いてきたのでしょう。
独身で老後不安に焦ったときに米国株の暴騰と重なったのは不運だったのか必然だったのか。。
若いうちにマンション買っておけば、と後悔があるようなので、お金に対する不安と、タイミングが良ければ自分も良い目を見れる、という気持があったのかも。
人は「今すぐ勝ちたい」という生き物
ちなみに、最初のうちは米国インデックスを5万円から始めたようです。
しかしもっと勝てると思いレバナスを購入した様子。
そのリスクを理解しているつもりでした。
しかし「ただでさえ上昇局面に遅れて参入するわけだから、迷っている時間なんてない」という焦りから、貯蓄していた1200万円のうち1000万円を数回に分け、最大限の投資効果をねらってレバナスを購入したのです。
もう乗り遅れて参入、という部分が行動経済学を見事に表現しています。
皆さんご存知バンドワゴン効果ですね。
投資だと、皆どんどん乗ってくるもんだからバンドワゴンは動かないようになる(高値が重くなる)し、そのうち殺到した人たちはバンドワゴン自体に轢き〇されてしまいます。
人は「今すぐ勝ちたい」生き物というのは一般人だけなく、超頭が良い人たちでも逃れることは至難の業らしいです。
最近読んでいた行動経済学の逆襲でもけっこう書かれていました。
行動経済学者がどれだけ有利な選択肢を提示しても、経営幹部は今勝ちたい欲に勝てないケースが多い、と。(本書内ではアメリカンフットボールのドラフト制度での指名権やトレードダウンの有利性を解説していました。球団予算の強さは関係なく完全合理性の世界らしいです。)
「今すぐ勝ちたい」を押さえる積立投資とポートフォリオの重要性
どれだけ頭が良い人でも「今すぐ勝ちたい」「ソッコーで儲けたい」という心理から逃れることは難しいようです。
管理人もすぐに陥ります。。
ポートフォリオがリターンの90%を決めると言われていますが、リスク資産の値動きが大きいほど、それを押さえる無リスク資産であったり債券が大切と、リーマンショックに被弾した管理人は実感しています。
まとまった資産があれば一気に投資してソッコーで儲けたい気持ちも分かります。
昔に比べ仕事で求められるレベルが末端まで厳しくなっている気がします。これは低所得の人ほど感じていることかも。
58歳の人の気持ちは分かる。超分かる。
しかし、なぜ、つみたてNISAで満足しなかったのか。。
58歳からでも20年積立をすれば79歳からゆっくり取り崩していけるのに。仕事はしんどいかもだけど、70歳くらいまで働く覚悟をしてコツコツ積立投資をしていれば違った結末だったのになぁ、とか。
投資でどれくらい儲かる、と考えるより、老後になったら生活費がどれくらい不足する。だから投資でこれくらい賄えたら良いなぁ、もし損をしていたら卵かけご飯の日々で我慢するか、くらいの気持ちでいるのが良いのかも知れませんね。
そろそろ長くなってきたので終わります。
おわりに|リターンに目を向けるのではなく、生活に目を向けよう
人間、ソッコーで儲けたいし、今すぐ勝ちたいのは分かります。しかし高収入な職に就けなかったら、地道に働いても老後不安があるのは事実。
お金のことで悩んでいるとIQが10下がるくらい正常な判断ができなくなります。お金のない人ほどお金で失敗しやすいんですね。。
レバナスを購入した58歳の方が狼狽売りしていないことを願いたいです。
では、私たちはどうすれば良いかというと、
- 今使っている生活費はいくらくらいか
- 老後はどれくらい使いそうか
- 今の貯金、ざっくりした年金額でどれくらい不足しそうか
- では毎月どのくらい貯めれば良いか
- それでも足りない場合、どれくらい投資に回すか
こんなことを考えながら資産形成をしていくのが良さそうですね。
相場が良いと、自分も儲けたいと思っちゃいますが、お互い、まずは堅実に老後準備をしてから投資を楽しんだりしていきましょう。
お読み頂きありがとうございました。
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