りんりさんの記事を見ていて、そういえばそうだなぁ、と思ったことがあります。
外部リンク「長期投資をしようとする者は、直近の経験を重視し過ぎてはいけない」ベンジャミン・グレアム(記事削除されたみたいです。)
内容は米国株に長期投資をしても報われない、というもの。出典は当サイト(氷河期ブログ)でも良く使っている敗者のゲームです。
では、どの程度なのか見てみましょう。
【驚愕】米国株100年のうち60年間は実質リターン年2%以下だった
米国株100年のうち60年が暗黒の時代
管理人が良く米国株は20年周期で暗黒の時代と豊穣の時代を繰り返すと言ってますが、暗黒の時代を抜き出して確認して見ましょう。
最悪だったのはこちら。
- 1901年~21年 年率0.2%
- 1929年~49年 年率0.4%
- 1966年~86年 年率1.9%
ガチ暗黒時代でビビる。。
実質リターンなのでインフレ・配当込みという絶望的数字ですね。つみたてNISAの期間がここにぶち当たったら老後の計画が狂いそう。。
実に100年のうち60年も米国株のリターンは奮わなかったのですから、ここ数年の勢いを見てeMAXIS Slim米国株式(S&P500)だけを積み立てていると想像と違った結果が待っているかも知れません。
原著ではこのように書かれています。
たとえば、1901~21年にかけて、アメリカ株式市場のリターンは年率にしてわずか実質0・2%だった。1929~49年には0・4%、1966~86年は1・9%だった。
つまり、20世紀の6割を占める期間において、実質リターンは2%に満たなかったのである。そして21世紀の最初の10年はさらに悪いだろう。1964年末と1981年末において、ダウ平均は875だった。
インフレ調整前で、17年年間もの間、変わっていないのだ。企業収益は順調に成長していたにもかかわらず、金利が4%から15%に急騰したため、PERが大幅に低下し、投資家は極度の悲観論に陥っていたのだ。
引用元:敗者のゲーム
※太字・赤字は管理人がいれました
米国株というのは暗黒時代がマジで長いのです。
ただ、これだけ見ると米国株を手放したくなったり、全世界株式に変えようと思われるかも知れません。(そのほうが万人向けだと思いますし、キャッシュ比率も高めると尚良いと思います。)
しかし株式投資でのリターンが出るのはアホみたいに儲かる時期まで待っていることでもあります。20年に及ぶ低迷期にコツコツ積み立てておくということは稲妻が輝く瞬間の恩恵を総取りするということかも。
ブームに乗っかって買ったとしてもすでに遅いので。
暗黒時代が長い分、豊穣の時代は反動が大きいですね。酷い時代を生き抜き、平均して6.7%(株式リターン+配当+投機リターンーインフレ)なので。
暗黒時代を生き残ると豊穣の時代がやってくる
原著ではこのように続きます。
この低水準から市場はどこに向かったのか?
1988年には、配当率は3・5%であり、その後11年間、企業収益率は年率7・1%で伸び続けた。配当率プラス利益の伸び率である「基本的リターン」は、実に年率10・6%となった。
それだけではない。PERが12倍から29倍に増えた結果、投資家はさらに8・3%、合計で年率18・9%という驚異的なリターンを手にしたのである。
下がりまくったPERが上がるときが株式リターンが爆発するときですね。ここ数年はこのような状況を体験している人が多いのではないでしょうか。
今の株価収益率は25倍を超えているので、どこかで平均回帰が働くと思います。
平均への回帰
管理人は今すぐ株式市場が崩れる気はしませんが、遠くない時期に大きな調整がくるだろうな、とは思っています。もしかすると大暴落かも知れませんけど。
このような状況が長続きするはずはなかった。歴史において常にそうであるように、「平均へ回帰」する力が働くからである。
12というPERも低すぎたが、29はどう見ても高すぎる。
良い方向にも、悪い方向にも平均回帰はやってきます。この世の春をながく謳歌したら、当然厳しい冬も耐えなければいけませんね。
人間、意外と自分のリスク許容度が分かっているとは思うものの、長い期間マイナスが続くとしんどいです。そういった部分でメンタルを助けるのがキャッシュですし、カウチポテトポートフォリオだと思っています。
長期低迷とカウチポテトポートフォリオについては、また日をあらためて記事にしようと思います。今日はこのへんで。
ちょっと悲観的な記事ですが、米国株の低迷は意外と長いし、割合も多いというお話でした。
お読み頂きありがとうございました。
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バンガード創始者のジャック・ボーグルもけっこう長期低迷を書く人でした。
長期低迷を受けなければいけない、と考えても米国株式は魅力だと思います。ちょっとお堅い本も読んでおくと長期投資の指針になるかも知れませんね。
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