コロナショックとは何だったのか…
というような市場の回復があり、危機は避けられたように感じますね。またGAFAを中心にした米国株の上昇は投資の明るい側面を見せてくれます。
リーマンショック以降、楽観になり過ぎた感があるのでそろそろ気を引き締めしめた方が良いかも。そんな気もします。
そんな中、尊敬する山崎元先生の記事を読んでいて興味をひかれた部分があったのでシェアします。
記事はこちら。
けっこう長いので、本記事では最後の一部を抜粋・引用したものになります。
記事にしたいのは、
- 暴落があっても株価は回復してきた
- リーマンもコロナも助かった
- 長期投資をしていれば絶対に大丈夫だ
という信頼感ができてしまうことで、株式のリスクプレミアムが低下するのでは?ということ。
リスクプレミアムとは、株式って損する可能性があるので代償として国債のようなリスクフリー資産よりも利回りが良くなる、という考えですね。
ざっくり5%くらいと言われています。
株式リターンの源泉なんですが、長期投資は絶対に大丈夫という雰囲気が形成されるとバブルと、その後の低迷がセットになってしまいそう。
では、引用多めになりますが山崎先生の考えを見ていきましょう。
ちょっとヤバそう|長期投資に対する信頼とリスクプレミアムの縮小
アメリカでいうと、2000年代初頭のネットバブルの崩壊、2007年から2008年にかけてのサブプライム問題からリーマンショックに至ったプロセス、さらに今回のコロナショックとった「ショック」(≒株価の大幅下落)が、何れも主に中央銀行の政策によって救われた。
こうした経験が続くと、投資家は、「株価は下がっても必ず戻る」という経験則に対する忠誠心と同時に依頼心を高め、「長期に投資していれば絶対に大丈夫だ」との思想を強化するのではないか。
当サイトもそうなんですが、投資ブログを見ていると過去の長期チャートを持ち出して、過去の暴落を乗り切ったというネタが多いです。
確かに間違っていないのですが、投資家全体がこの考えになると将来の株式リターンは下がります。理由は皆が安心・安全と思っちゃうから。
もう少し分解していくと、
- 暴落が来てもいずれ回復する
- 株式へリスクオンが強まる
- 株価上昇
- みんな強気なのでガンガンお金を投下
- ちょっとしたバブル発生(リスクプレミアム低下)
といった流れになりそうです。
ここで面白いのは、リスクプレミアムが低下するということはバブル発生に繋がるということ。みんなが儲かると思うとお金突っ込んじゃうからですね。
分かりやすく山崎先生の引用を見てみましょう。
この認識変化の帰結は、リスクプレミアムの縮小だ。例えば、先程のリスクプレミアムの拡大と同様の計算をすると、例えばリスクプレミアムが5%から3%に低下するなら、株価に対しては66.7%の上昇効果があっておかしくない。
仮にそうなると、長期投資の成功に「強い信念」を持って臨んだ投資家は、そのさらに将来、リスクプレミアムが平均回帰する際に、かなりの深傷を負うことになるかも知れない。
このまま強気相場が続いて、そこで周りが儲けているから自分も乗り遅れないように大きく投資しなきゃ…その後暴落…というのが最悪なパターンかも知れませんね。
コロナショック前夜に近いイメージです。実際にけっこう近い投資をした人も多かったかな、と。
今回の回復が早かったからあり得そうに思います。
所感になりますが、30年レベルの長期投資を考えていればあまり心配はいらないでしょう。
リスクプレミアム低下で株式上昇が66.7%しても、どこかで暴落があって調整されます。その過程の中で、過熱感は無くなって市場が冷え込みすぎる時期がやってきます。
個人的には強過ぎた10年があったので、受難の時期として同じように10年くらいは低迷する時期がくるんじゃないかな、と。
その前には当然バブルっぽいものが必要ですし、今回の記事とかはそのためにエネルギーを貯めているんじゃないかと思ってしまうのです。
おわりに|対策としては相場に付き合わず積立投資
ちょっと取りまとめがないのですが、対策としては相場と付き合わないことですかね。
管理人含め、長期投資をしている人はきっと老後対策だと思うので、株式を換金するのは20~30年先の話です。
それだけの時間があればリスクプレミアムも均してみることができて、結局はコツコツ積み立てて良かった、となるように思います。
というワケで、短期的には上にも下にもドタバタしそうですが、慌てずノンビリ投資を続けていきましょう。
お読み頂きありがとうございました。
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