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リーマンショックから早10年。就職氷河期世代の悲惨さを改めて語る

有効求人倍率の推移 氷河期世代
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リーマンショックから早10年がたち、先行きこそ見えないものの人手不足や働き方改革という言葉が出てきました。

良い事です。ですが、ちょっと氷河期世代の事って忘れられてない?と思う人がいるかも知れません。私は思います。

記事内容は就職氷河期世代の悲惨さを個人的にまとめたものです。
結論は、一言でいうと生まれた時代がたまたま悪かった、です。

自己責任という言葉はかんたんに使えます。ただし氷河期世代の多くが自分で道を選べたかというと違います。

就職の時に望んだ正規職につけず、非正規職で働くことを余儀なくされた時代だったのです。たった20年前です。

現在は人口減少にともない人手不足で売り手市場が続いています。この傾向は人口問題が落ち着くまでかかるので、現在若い方は心配する事はありません。

関連記事悲報:就職氷河期はもう二度と来ない。しかし氷河期世代は救われない。

記事をきっかけに氷河期世代の事を知ってもらえると幸いです。

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就職氷河期世代の時期と年齢

主に1993年から2005年卒の人とされています。個人的に狭くとらえると1999年~2004年卒の人たちです。年齢は2018年現在では38歳~43歳の人でしょう。

有効求人倍率が1倍を切り、1999年には0.48倍という驚異的な数字を叩き出しています。私はちょうどここに当たります。

バブル崩壊以降、社会情勢の変化で切り捨てられた最初の世代です。(言葉が悪くてスミマセン)

当時の求人倍率推移です。画像はWikipedia(就職氷河期)より引用です。

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赤くなっている部分が、ちょうど就職氷河期世代とよばれる次期です。

1997年の山一證券破綻に始まり、凍てつくような就職氷河期へ突入をします。この時代に望んだ就職先から内定を貰えた方は少ないでしょう。

大学を出ても非正規職という方もたくさんいました。私のようなFランと呼ばれる底辺では、半数くらい内定が無かったような記憶です。私は普通に仕事がなかったです。

 

就職氷河期世代の悲惨さ

卒業をして正規職もしくは非正規として働きだします。問題は、その後です。第二新卒という言葉はまだ生まれていない時代です。

正規、非正規関係なく働いても悲惨

とくにかく企業側に余裕が無かった時期です。まだまだ上の世代は元気で人が多く、兵隊としての労働はあるものの、キャリアが築きにくい時代でした。

氷河期世代の能力の低さが問題では無く、実績をあげにくい景況感というものはあるのです。営業職であれば、乾いた雑巾をいくら絞っても水が出ない中で売上を伸ばすのは困難です。

頑張れば報われる。そういったものが無くなった洗礼を受けた世代でもあります。会社に人を育てる余裕はないものの実績は求められる。景気悪いから数字は上がらない。そんなループ世界です。

人を極力採らないという事は、採ってもリターンが見込めない。実際、働いてもどの会社も苦しく極力お金を出さないといった時代が2003年頃でした。

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非正規で働く事になった人もけっこういました。仕事先から運良く正規職になれる人もいれば、正規職につけない人も多くいました。しかし求められることは正規職と同様でした。

正規職が狭き門というのは続いていました。

社会の求人数にたいして氷河期世代の人数が余っていた。そういう事です。

では、本当に働かなければ死ぬかというと、まだ実家に頼れたり社会に余裕はありました。

実際にブラック企業なら、仕事はありました。私も在学中に内定を貰っていました。先物取引の会社でした。

パラサイトシングルという言葉が出始めたころですね。

 

働きだしても苦しい時期が続く

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2007年頃、一瞬求人状況が改善された時期があります。しかし、新卒者に有利な状況くらいで、現在ほどの人手不足にはなっていません。

正規職へチャレンジするも、非正規職(有期雇用契約・業務請負)のまま続いた人が多いです。社会側が非正規期間を職歴として、見てくれる企業もすくない時代でもありました。

中途採用の壁はたかく、書類でお祈りを受けるのが当たり前でした。

 

リーマンショックが就職氷河期世代にとどめを刺す

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私も危うくとどめを刺されかけた人間です。普通に倒産でリストラを経験しました。

リストラの嵐が吹き荒れました。リーマンショックの際、派遣村ができた事を覚えている人はまだまだ多いでしょう。派遣切りという言葉が世に出てきたのもリーマンショック後です。

この時点で30歳を超えている人が多かったんですよね。人不足の2018年なら30歳前後は転職市場で売れますが、わずか10年前はまだまだ苦しい時期だったのです。

キャリアを持っていたり本当に優秀な人は転職が何とか出来る時代でした。しかし、そもそもキャリアが積めたのか、というと前述の通りです。

キャリアの無い氷河期世代と不況を知っている新卒者・第二新卒との椅子取り合戦です。結果は現在の氷河期世代の年収や非正規比率を調べると出てくると思います。

乾いた雑巾から水が出ない時期が続いた事は世代的な不幸です。景気が回復するには政権交代の2012年終盤を待つ必要がありました。

少し話題が変わりますが、内定者取り消しもリーマンショックの象徴的なキーワードでした。その後はどうなっているのでしょうか。なかなかマスコミさんが取り上げてくれないのが辛いところです。

2008年のリーマンショック、2009年の金融恐慌から10年です。そろそろ、さらなる不幸が氷河期世代を襲う時期がくるかも知れません。

 

まとめ:氷河期世代の悲惨さは結局はどこにあるのか?

  • バブル崩壊後の景況感とリーマンショック
  • 求職者と求人数のギャップ
  • 日本の働き方改革が遅れた

やはり生まれてきた時代が悪かったというしかないでしょう。

社会的に取り残されつつも、被害者意識で社会へ責任転嫁をして攻める事もない大人しい事も特徴かもしれません。

氷河期世代の私としては、生まれてきた事をことさら不幸や、生まれて来なければ良かったという声がネットでも少ないのは氷河期世代の誇れる部分と思っています。

 

もっとも、声を大きく出せば何とかなる時期は過ぎています。

国としては無かった事にしたい世代かと思いますが、中途採用がむずかしく非正規職で年金未納のまま老後を迎えるであろう人数も把握しているはずです。

 

棄民世代にした罪を負うのか、生活保護というカードを切るのか。どちらにしても、20~30年後には必ずそういった時期が来ます。

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政府はその時にどうするかは早めに動いていた方が良いかと。個人的には移民で労働力を解決とかいう前に、氷河期世代を上手く使ってくれよと思います。

AI化で単純労働が減っても、人間が必要なところは必ずあります。悪くないと思うのですけどね。

 

お読み頂きありがとうございました。

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就職氷河期は二度と来ないようです。しかし氷河期世代が恩恵をうける事は無さそうです。

人口減により、また就職氷河期がくるのでは?という心配はなさそうです。

この記事を書いた人
ななし

1976年生まれ、超就職氷河期世代のインデックス投資家。投資情報を中心とした当サイトの管理とWebライターをしております。自己紹介は「ななし」をクリックで。

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