有名投資ブロガー水瀬さんの『彼はそれを「賢者の投資術」と言った』が発売されました。
今回、献本をいただいたので、早速読んで個人的に良かった部分、参考になったことなどを記事にしていこうと思います。ちなみに何のお気遣いも無用とあったので正直ベースです。(ホンマに良いのか?)
【水瀬さん】彼はそれを「賢者の投資術」と言った【書評】
体験記にこそ本著の価値があると思う
おすすめしたいのは間違いなく投資初心者。
一番のポイントは体験記としてのパートを多く取っていること。
インデックス投資本というのは書かれていることがほとんど同じような内容になってしまいます。(そりゃそうだ。)
その中で、資産形成を始めた当初は貯金ゼロ、マイカーローン2台分(なぜ2台分かは本著にてw)という状況からのスタートというのは読むほうも自分ごととして捉えやすいですね。
少なくとも管理人は親近感を得ました。
入金額を書いている本は信用できる
また、初っ端からご自身の入金と資産推移の記録を公開されています。
資産推移を書いている人はSNSなどで見ることもありますが、入金額まで書かれているケースは水瀬さんの著書くらいしか記憶がありません。
ブログだと友人のなまずんが公開してますが非常に希です。他はぱっと思いつかないくらい。もしあったら読みたいのでTwitter等で教えてください。
うちのブログでも老後資産とか公開してますが、正確な入金額は書いてません。(投資信託→海外ETF→投資信託と投資商品を変えていく中で分からなくなったのもあります。含み益と現金は分かるから、今度ざっくり入金力みたいな記事を書こうと思います。)
こういった中々出したくない入金事情等も含めてオープンにしているのは非常に信用できる本だよなぁ、と思った次第。
あと、自分が入金できる金額を縮小して当てはめれば近い数字を計算することもできますね。そして実際にそのような資産形成のイメージ画像も本書内にありました。これは今から始める人は勇気貰えるんじゃないかな、と。
インデックス積立投資だと、大体20年くらいで入金した金額の2倍くらいに成長するイメージを持っていたんですが、それが大体合ってるよなぁ、と資産推移を見ながら納得していました。これは19年続けてきている管理人の実感とほぼ同じです。
で、20年続けて元本の2倍ってショボくない?と思うかもですが、実はそれ以降が凄いです。20年かけて元本と含み益を作ってきたので、20年以降は複利の恩恵を受けやすいですね。
コロナショック後の株価暴騰・円安と相まって凄まじい資産拡大をしており、水瀬さんの資産は2億円を超えた様子。
インデックス投資の真価は25年、30年に実感できるのかも。
30年かけて積立投資、30年かけて取り崩しが一番精神的にも金額的にも安定して良いんじゃないかと思ってましたが、水瀬さんの5年後(インデックス投資歴30年)を見れば答え合わせになりそう。
関連記事最強のNISA戦略|月3万円投資を30年間続ける→老後は30年かけて取り崩す
リーマンショックから数年の期間を改めて思い出した
書評から脱線してしまいますが、読んでいて自分も同じだったなぁ、ということなど。
インデックス投資を始めて毎月コツコツ積立をしていて少しずつ資産が増えていき、その後サブプライムショック→リーマンショックに被弾しています。
そして2008年下旬あたりに資産はマイナスに。
その後、コツコツ入金を続けているのに資産はプラ転せず、けっこう長い期間がマイナスでした。資産がプラスに戻ったのは2012年も終わりの頃。
実際、4年半くらいは積立をしてるのに資産はマイナスという状況。
当時、インデックス積立投資をしていた人は分かると思うのですが、積んでも積んでもマイナスというのは思っている以上に長かったと思います。
管理人はインデックス投資家というよりギャンブラーに近いので(麻雀大好き!)、今が期待値を積んでいる時や、と思いながら毎月5万円、ボーナス20万円を積みつつ、100万円くらい貯まったら海外ETFに変換というリレー投資をしていました。
コロナショックもその後の暴騰も、後になって見れば買い場だったということはカンタンですが、けっこう長い期間(マイナスが数年続くのはマジでしんどい)を含み損で続けるのは大変です。
ただ、相場が低迷したときに読む一冊としては、単純にマイナスの時も積立投資が良いと書かれているインデックス投資本よりも、本著のような体験談は心の支えとなってくれそうです。
もちろん普通に投資本として初心者が読んでも面白いし参考になる
あとはとくにネットやYouTubeなどからインデックス投資を始めた人にとっては、必要な基礎知識を網羅できますね。
著者である水瀬さんが衝撃を受けたウォール街のランダムウォーカーを読むのも良いですが、洋書独特のとっつきにくさ(冗長な表現、他者を強く批判する、よく分からんアメリカンジョークなど)があるので、やはり日本人が書いた本が読みやすいですw
また、実際にインデックス投資を25年に渡って実践していて、今も第一線で続けているので参考になる人は多いのではないでしょうか。
目次や構成など。
第1章
インデックス投資前夜の大迷走時代
第2章
初期 激動 のインデックス投資の道のり
(2000年・27歳〜2009年・36歳)
第3章
中期 困惑 のインデックス投資の道のり
(2009年・36歳〜2019年・46歳)
第4章
後期 豊穣 のインデックス投資の道のり
(2020年・47歳〜)
第5章
初期・中期・後期を通じてわかったこと
第6章
25年間で学んだ投資と人生の5つの真理
第7章
増やしたお金の今後の使い方・取り崩し方・たたみ方
BOOK IN BOOK
日本人向けに最適化したインデックス投資のスタートGUIDE
※個人的に良かったパートを太字にしました。
巻末なのですが、日本人向けに最適化したインデックス投資のスタートGUIDEは必要なことがコンパクトにまとまっており、思い返したときにココを読んで、気になる部分は本書を読み込んだりすると良いのかな、と。
あとは序盤の体験記と、7章の増やしたお金の使い方ですね。
管理人は億とか到底届かない金額ですが、まぁ老後は何とかなるだろうということで、最近は家族のために使うことを意識することが多く、ふんふん、なるほどなぁ、と読んでいました。
さて、まとめになりますが、本書では、おすすめ金融機関、NISAでのおすすめ商品なども分かりやすく、投資初心者は本を見ながら一歩ずつ進めやすいな、と思いました。
また、投資を続けていると、全然増えない期間があったり、モチベーションが下がったりするときがあります。そういったとき、気軽に読める良い本ですね。
というワケで今日は彼はそれを「賢者の投資術」と言ったの書評でした。
ちなみに、彼とは故山崎元氏ですね。
「賢者の投資術」と自分で付けるには勇気のいるタイトルですが、山崎さんが共著のほったらかし投資術のときにつけたかったタイトルのようです。
きっと山崎さんへ向けた本なんだなぁ、としみじみ思いました。
基本的なことをコツコツ続けるだけで1億円。インデックス投資には夢がありますね!
やはり続けることが一番大切なので、ともに頑張っていきましょう。
お読み頂きありがとうございました。
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kindle版も出ており現在ポイント還元がめちゃくちゃ付いています。いつまでセールか分からないので興味ある人はお早めにどうぞ。ただ、投資元本と資産推移は見開きの画像なので、これをお守りとして持っておきたい人は書籍版のほうが良いと思います。
関連記事です。
最強のNISA戦略|月3万円投資を30年間続ける→老後は30年かけて取り崩す
インデックス投資で億り人になるには、それなりの入金力が必要です。
しかし、実際にそこまで資産が必要でない人も多いはず。意外にもNISA満額埋めずに1080万円でも老後は何とかなるという参考になれば幸いです。
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