Twitter(X)でみらいさんがアクティブファンドのパラドックスをtweetしていました。
自分のなかでも勉強になったので記事にてシェアします。
tweetはこちら。
内藤さんのブログいいこと書いてる✨
▼アクティブファンド・パラドックス
✅インデックス:ファンドのサイズが大きくなれば、よりインデックスに沿った運用ができる
✅アクティブ:ファンドのサイズが大きくなると、運用成績が悪化する傾向
→人気化するとインデックスに勝てなくなってしまう— みらいよたろう@東北投信🇨🇦🌴🇹🇭🍤 (@instockexnet) February 24, 2025
管理人はアクティブファンドが負ける理由のほとんどは頻繁な売買による税金と、ファンドマネージャー等への報酬のための信託報酬が高いからと思っていましたが、こういった事例もありますね。
当サイト(氷河期ブログ)の読者様でアクティブファンドを買ってる人はあまりいないと思いますが、知識として知っておくと何か猛烈にアクティブ運用したくなったときに良いかも知れませんね。
内藤さんの元記事はこちら。
外部リンク野村1兆円ファンドが教える「アクティブファンド・パラドックス」
では一緒に見ていきましょう。
【規模の呪い】野村1兆円ファンドが教えるアクティブファンド・パラドックスとは?
まずはざっくりしたアクティブファンドがインデックスファンドに勝てない理由など。
- コストが高い
アクティブファンドは銘柄選定や市場分析のために運用管理費用(手数料)が高く、平均で年1〜2%かかる。これに対し、インデックスファンドは機械的に指数を追うだけなので手数料が低く、年0.1〜0.5%程度。長期で見ると、この差がリターンを大きく圧迫する。 - 税金の影響
アクティブファンドは頻繁に売買するため、キャピタルゲイン税が発生しやすい。インデックスファンドは売買が少なく、税負担が軽いので、手元に残るリターンが増える。 - 市場平均を超える難しさ
市場は効率的で、すべての情報が株価にほぼ反映されている(効率的市場仮説)。そのため、アクティブファンドが市場平均(インデックス)を継続的に上回るのは、運やスキルだけでは難しい。 - 勝ち続けるのがまれ
研究(例: S&PのSPIVAレポート)によると、アクティブファンドの大多数(80〜90%)が長期的にインデックスファンドに勝てない。特に10年以上のスパンでは、勝ち続けるファンドはごくわずか。
「勝ち続けるのがまれ」というのもありますが、実際には勝ち続けているファンドもあります。
しかし勝ち続けていると噂になって、みんなが投資をしたくなってくるので、規模が大きくなり、いずれ低迷してしまうケースが多い様子。
そういえばピーター・リンチ率いるマゼランファンドがそうでした。
ピーター・リンチが運用していた時期(1977年~1990年)に驚異的な成功を収め、S&P500を大幅に上回るリターンを達成しました。
リンチ在任中の年平均リターンは約29%で、同じ期間のS&P500の年平均リターンを大きく超えていました。この時期、マゼラン・ファンドは小規模から始まり、リンチの卓越した銘柄選択と運用戦略によって急成長しました。
しかし、リンチが退任した1990年以降、ファンドの運用資産規模が急拡大し(ピーク時には1000億ドルを超える規模に達した時期も)、その結果、パフォーマンスが低迷する傾向が見られるよう。。規模が大きくなると、以下のような要因が影響したと考えられます。。
- 運用柔軟性の低下
小規模なファンドでは機動的に中小型株に投資できましたが、資産規模が大きくなると、流動性の高い大型株への投資が増え、個別銘柄への影響力やリターンの差別化が難しくなりました。 - 運用コストや効率性の問題
大規模な資金を動かすには取引コストが増えたり、優良な投資機会を見つけにくくなったりする傾向があります。 - 市場平均への収束
規模拡大に伴い、ポートフォリオがS&P500に近い構成に近づき、インデックスとの差別化が難しくなった。
リンチ退任後のマゼラン・ファンドは、1990年代後半から2000年代にかけて、特にITバブル崩壊やその後の市場環境でS&P500を継続的に上回ることが難しくなり、一時期ほどの輝きを失ったと評価されています。1990年代後半では、パフォーマンスが市場平均に近づき、2000年代に入るとアンダーパフォームする年も目立つようになりました。

自分で調べつつ書いていると、そういやウォール街のランダムウォーカーでこういったことを何ページも書いてたよなぁ、と思い出してきましたw
さて、長すぎる前置きになりましたが記事タイトルの回収を。。
日本でも野村アセットマネジメントが運用する「ノムラ日本株戦略ファンド」がそれにあたります。2000年2月の当初募集で1兆円を集め、販売開始時に店頭に行列ができた伝説的ファンドでした。
しかし不調と不人気により他の投信に実質的に併合し、運用部隊は解散する方針になったとSNSでも話題になっていました。
2000年以降の対TOPIXパフォーマンス差。
高い手数料払っててコレはさすがにアカンやろ、と。。
eMAXIS Slim TOPIX買っておく方が100倍マシ。
アメリカでのマゼランファンドと同じく、日本も規模の呪いは発生するようです。
内藤さんの記事が分かりやすいのでちょっと長いですが引用にて。
アクティブファンドとは市場で割安に評価されている銘柄を組み入れて運用し、インデックスを上回る運用成果を出すのが目標です。
アナリストが見つけた銘柄をファンドマネージャーが組み入れていくわけですが、無限の投資機会がある訳では無く、そのような割安銘柄の発掘には限界があります。
ところがアクティブファンドは運用成績が良くなると、それに目をつけた投資家の資金が大量に集まり始めます。そうなると集まった資金に対応できるだけの割安な銘柄を見つけられない状態に陥ります。
ファンドの新規受付を中断して資金流入を受付なければ良いですが、受け取る信託報酬が減ってしまうので、経営上なかなか止めることができません。
集まった資金は現金として置いておくわけにはいきません。結局、必ずも魅力的とは言えない銘柄に資金を配分せざるを得なくなり、それが運用パフォーマンスの低下につながるのです。
運用規模が小さい時に高いパフォーマンスを誇ったアクティブファンドが人気化するとインデックスに勝てなくなってしまう。
これが「アクティブファンド・パラドックス」です。
規模の呪いより、アクティブファンド・パラドックスのほうがカッコいいですね!(こら)
アクティブファンドのマネージャーは非常に優秀ではありますが、コストの問題、資金の問題等で縛りも多く、ファンドとして全員が買えて勝つというのは難しいのですね。
もちろん勝ち続けることができるファンドマネージャーやアクティブファンドがあったとしても私たち個人投資家がそれを事前に知る手段もありません。
というワケで、コストの低いインデックスファンドを持ち続ける、積立を続けるというのが個人投資家にとっての最適解となるわけです。
管理人が投資を始めた19年前はインデックス投資はあまり普及していませんでしたが、時代は変わって、投資信託の買付上位はインデックスファンドばかり。
個人投資家にとって良い時代になりました。
というワケで今日は野村1兆円ファンドが教えるアクティブファンド・パラドックスというお話でした。
まぁ、無理してアクティブファンドを買わなくても、S&P500やオルカンで十分なリターンを得られますしね。
超低コストなインデックスファンドを積み上げつつ、ともに資産形成を頑張っていきましょう。
お読み頂きありがとうございました。
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