愛読しているNightwalkerさんのブログを読んでいて良かった記事があります。
私なりに感じたこと、考えていることなどをウェブログとして。
元記事があってまずはこちら。
外部リンク【コラム】米株はバブル状態なのか、伝説的投資家の警告-レビン
シーゲル教授、ハワード・マークス先生の名前が出てくるので米国株好きの人は楽しめるのではないでしょうか。
そしてNightwalkerさんの記事。
リスクを取らないと儲からない。しかし、取るべきリスクはどれくらい?という基礎の基礎に立ち返れる良記事。
では、一緒に見ていきましょう。
【名言】長期で見れば株価は低迷しないを盲信しない
まずは【コラム】米株はバブル状態なのか、伝説的投資家の警告-レビンから。
現在、S&P500は長期的に上がり続けると誰しも思っている。という内容から始まります。
1994年に発売されたシーゲル教授のStocks for the Long Runが200年に及ぶ研究結果で裏付けられ、故ボーグル氏のバンガード社によって誰でもインデックス投資ができるようになった時代。
このマントラゆえ、米国株は無敵という評判が日本だけでなく世界中でも広がっているようです。
2024年の1年間だけでアメリカのETFには1兆1000億ドル(160兆円くらい?)の資金が流れ込み、そのうち7930億ドルが米株指数(たぶんS&P500かCRSP USトータル・マーケット・インデックス)とのことでした。
ハワードマークス氏はこういった状況を警戒していると言います。
マークス氏が言うように、インターネット・バブルの重要な特徴の一つは、株式投資における「負けるはずがない」という姿勢だ。以下がその抜粋となる。
私は常々、この世で最も危険なことはリスクがないと信じることだと言っている。長期で見れば株価は低迷しないとの考えが熱狂的な買いを促し、株価が上昇の一途をたどるのもそれと同じだ。
この現象が現在、再び起きていないかどうか考えてみる価値はあるだろう。米国株は2009年に弱気相場が底打ちして以来、年間の平均上昇率は約17%に上り、トータルリターンがマイナスとなった年は2回しかない。
この世で最も危険なことはリスクがないと信じることだ
これは、ハワードマークスの名言ですね。投資で一番大切な20の教えでも書かれていた記憶。
コラム筆者はシーゲル教授やボーグル先生の主張を決して疑うワケではないと言っています。
ただ、現在はあまりに多くの人が信じ切っている状態とのこと。
あ、これ、知ってる。
バンドワゴンだ。
ここにドンドン人が乗っていき、ついには重さに耐えきれなくなってバンドワゴンから人が溢れ落ちて、その下に落ちた人を轢き○していくというヤツ。
日本で人気あり過ぎるやろ、と思っていたものの、世界中でも似た傾向なんですね。
コラムでは上値余地が著しく減り、リスクが高まっているのに多くの人が気付いていると書かれています。また、分散投資として不人気の米国10年債や新興国株を上げていました。
熱狂がいつまで続くか分からないものの、流れはいつか変わるものですからね。退場しないよう気を付けながら投資を続けていきたいところ。
2025年に何が起こるにせよ、米株への熱狂を抑制し、分散投資のメリットを再認識することが賢明なのは確かだ。どこかの時点で世の関心は移り、相場の流れは変わる。動き出すのが遅れて最後の1人になりたい人はいないはずだ。
Nightwalkerさんの記事でも2009年以降の米株の好調が続き、「株は常に上がる」という信念が広まっているが本当に大丈夫か?過去のバブル(ドットコムバブル)と似た心理状態になってないか?と書かれていました。
まさにバブルを感じる上がりっぷり。
株式リターンが6.7%なのだったら、どこかで平均になるはず。
となると、2009年以降、年17%というリターンを叩き出してきた米国株はどうなれば平均になるのか考えるのが恐ろしい。。
こういった記事を読むと、しばらく新規投資を控えて、暴落したら追加投資などを考えてしまいますが、そんなことはせずにインデックス投資を始めた基礎に立ち返ると良いでしょう。
Nightwalkerさんの記事はそれを優しく書いてくれています。
Nightwalkerさん|「長期で見れば株価は低迷しない」を盲信しない
Nightwalkerさんの「長期で見れば株価は低迷しない」を盲信しないではコラムを理解しつつ、しっかり長期投資家としての言葉を与えてくれます。
引用にてお借りします。
「この世で最も危険なことはリスクがないと信じることだ」っていうのは、まさに肝に銘じたいです。一方「長期で見れば株価は低迷しない」が少々危ういという点については、もう少し、考察が必要でしょう。なぜなら、この考え方って、長期投資をする上での根幹だから。これを信じられなかったら、こわくて長期投資はできません。
では、何を信じて何を信じないか? それを整理する上での観点をふたつほど。
ひとつは、「過剰な期待による過剰な資金投入はだめよ」と言う観点。
- いくら長期で増えるとは言っても長い時間でならせば、期待リターンはせいぜい年5〜6%。「2009年以降、米株は年間平均約17%」というような好リターンがずっと続くと思ってはいけない。
- 単年では株式の価値が半分に減るような事態もないとは言えない。このとき耐えられる金額でなければならない。その金額は人によって違う。
といった視点です。
もうひとつは、「長期というのは投資人生の長さと同じと思った方がいい」と言う観点。「長期で観れば株価は低迷しない」けれども「一時的には低迷することもある」わけです。
米国株への長期投資はリスクが無いと皆が思い込むことは確かに問題です。完全無リスクだとリターンも無くなりますから。
ただ、実際には変動リスクがあるので、そのうち誰かが振り落とされ、低迷し、そのあと適正なリターンに戻るのでしょう。
それを理解したうえで長期投資家になる必要があるのかな、と。
何を信じて、何を信じないかの分別が必要。
これを理解するには下記2つが有効。
- 過剰な期待をしての新規投資は危険
- 長期投資は20年程度でなく人生の長さと思え
過剰な期待による新規投資はやはり危険です。
半分になっても大丈夫な金額を入れるべきですし、実際半分になって大丈夫な人は稀有です。実際、自分が保有している金額の半分が溶けていったのを体験してみないとリスク許容度が分からないこともありますね。
あと、米国株は15年以上投資をしていればマイナスリターンは無い、と言われますが、米国株がポンコツ時代が続いてるときに他の資産が上がっているとどうしても目線がそっちにいっちゃいます。
2000年前半だとそれが新興国株でしたし、次の目移りはBTCやゴールドかも知れません。
15年投資してプラス数%のリターンで我慢しているなか、爆上げしている他のアセットを見て、乗り替えずに続ける覚悟があるかどうか。これも重要な要素になりそう。
一時的低迷といっても実際に20年低迷した時代はあったし、それを平均して6.7%くらいが株式本来のリターンなのを忘れずにおきたいですね。
では、このチキンレースはどうすれば良いのか?
そろそろ長くなってきたので管理人なりに思うことなどを書いて終わりにしようと思います。
このチキンレースはどうすれば良いのか?
管理人ならこうするな、というのは下記です。
- 半額になっても大丈夫な資金管理をする
- 不況下でも入金できるよう人的資本を強化する
- 分散投資をする
まずは資金管理です。
下落を怖がる前に、元々資産が半額なるアセットに自分のお金を投じていることを思い出すべきですね。そして、それが半分になっても生活に問題がないか、問題があるならどうすれば良いのか。
例えば管理人の場合、雑にリスク資産としてカウントしていますが、現在ざっくり3500万円くらいの資産。
これが半額なった場合、1750万円。
無リスク資産2200万円と足して3950万円。
まぁ、老後まで半額で低迷しても十分やっていけるだろう、と。
老後に半額になった場合、生活が成り立たないという考えがよぎったなら、リスクを取り過ぎているのかも知れませんね。
個人的には老後のリスク資産が半額になっても大丈夫な計算で資産形成していくとことが一番確実と思っています。(管理人の勝手な妄想ですが、NISA満額が老後開始時に4000万円くらいになってくれたら嬉しいですが、元本割れして1500万円になってても大丈夫なように個人向け国債1000万円を積んでいます。)
あとはもし2009年以降、好調だった分の巻き戻しがくるとすると、日本もヤバいくらいの不況になるかもなので、人的資本を鍛えて、どんな状況でも積立投資を続けられるよう頑張っておくのも良さそうです。
最後に分散投資ですかね。
これはカンタンでオルカンなら米国株以外にも投資できてるので焦って投資を控える必要ナシ。
他には無リスク資産も日本国債扱いと考えて良さそうですね。貯金などもリバランス前提なら、大きく下がったときに安く買える資金になるので分散投資の一つでしょう。個人向け国債もジリジリと金利を上げてきているので地味にリターンを出してくれるようになりそうです。
何度も書いてますが、ホントに積立投資とカウチポテトポートフォリオで十分に資産形成はできます。
何に投資をするかよりオルカンで良いから入金力を増やすほうが効果は絶大ですし、実際に現在、億り人になっているインデックス投資家はたぶん5000万円くらいは入金しているはずで、20年掛けていたとしたら年250万円、月20万円くらいになるはず。
なので過剰な期待をして投資をするより、悲観的だけど長く続けるのを意識したほうが良い結果になると思います。
あと、大切なことですが、Nightwalkerさんが書かれていたように
長期というのは投資人生の長さと同じと思った方がいい
ということ。
難しく考える必要はなくて、今みたいなインフレに対抗するにはリスク資産を持つ必要があるので、死ぬ直前まで運用していきますよね。
なので、老後になったあとも平均リターン6.7%くらいのアセットを持ち続けるので、20年くらい低迷しても、そのあと20年くらい暴騰するかもだし、暴落しても老後何とかなるだろくらいの雑な金額を目指していくと気分的にも楽に続けられると思います。
「長期で見れば株価は低迷しない」を盲信しない
これも大切だけど、資本主義である以上、取ったリスクはそのうち期待値に収れんするでしょう。
もし資本主義が崩壊した場合、心配してても仕方ないので肉体を鍛えておくしかないかな。虚弱管理人は諦めて子供に託して質素に生きていく道を探します。
というワケで今日は長くなり過ぎましたが、【名言】長期で見れば株価は低迷しないを盲信しないというお話でした。
米国株が引き続き上がれば資産が増えるし、低迷してもNISAで積立してる人は安く資産を買えるからラッキーですよね。
そうするには日々のお仕事をしっかりして、黒字生活しながら積立資金を用意していくのが大切。
インフレで可処分所得大変な状況が続きますが、世界や資本は何だかんだで拡大してきたので、ともにコツコツ頑張っていきましょうね。
お読み頂きありがとうございました。
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過熱感があるときこそ読んでおきたいハワードマークスの本です。
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