読者様より相続金が2000万円をどう運用しようか、と相談いただきました。
なかなか凄い金額ではありますが、自分ならこうするかな、と思いつつ記事にて回答させていただきます。
管理人には縁がありませんが、少子高齢化で意外とこの規模の相続は増えてくるのかも知れませんね。
では、ご質問を合わせて一緒に見ていきましょう。
相続金2000万円をどう運用していくか
まずは質問内容からザーッと。
ななし様
6年間ほど毎日楽しく、閲覧させて頂いております。YMと申します。
相続金が2000万円程発生し、配当金が欲しいので何に投資をしようか悩んでおります。
下記に記載する通り、親族代表で相続する意味合いが強く、配当金で親族対応の足しに出来ればと考えています。
東証ETFの2511.2559に半分半分が有力と考えています。
理由として、相続の意味より、代表で受け取る認識が強く、株式100%のリスクは取らずに債券を入れております。
相続金については基本的に長期運用を想定しておりますが、不足の事態が発生した場合は解約も視野に、債券50%としています。
親族は金銭的に不自由はなく、配当金の使い道として、定期的なプレゼントや外食ぐらいの使用と考えています。
同じ立場でしたらどうするでしょうか。
実家の親族
父 2年前に他界
母 62歳 簡易介護サービス適用中
それなりの事は出来るが徐々に元気が無くなってきてきる
弟 28歳 過労によるうつ病で倒れてから元気がない それなりには働いている私 30歳
会社員 年収500万 貯金500万
金融資産株式600万 積立ニーサ、新ニーサ含む
実家から車で20分程度の所に居住
持ち家 35年ローン 築20年中古
ローン残高3000万 共働きで早めに返す予定妻 35歳
公務員 年収500万 貯金400万
長男3歳、次男1歳
車2台所有
地方都市
メッセージ&ご質問ありがとうございます!
そして6年間もご贔屓頂いることに驚きです。
ブログ最古参なのでは?
今思うと昔の文章とか内容とか恥ずかしいw
しかし本当にありがとうございます。
読んでいただけるので毎日更新が続いております。
※メッセージでは2551とありましたが、マルサンアイ(2551)ではなく2511=全世界債券ETFと思い、勝手に脳内変換しての回答になります。
まずは結論ですが、まったく問題ないと思います。
理由としては世帯所得が高く、労働意欲もあるので、
- 多少の損失は労働収入で補填ができる
- 補填しなくても長期間待つことができる
上記2点からETFをホールドしつつ、定期的にリバランスで十分かな、と。
あと、子供二人を育てながら住宅ローンを返済しつつ、投資まで出来ているので支出のコントロールも完璧なのだとも思いました。(大変かと思いますがホントに素晴らしいです。)
2つのETFは10年、20年持つイメージでいきたいところ。
素晴らしいのは相続として自分が受け継ぐではなく、親族代表として保有し、その使い道も常に親族に向いていることもですね。
お若いのにこの考えは尊敬です。
管理人はずっと低収入だったので、積極的に親族関係への出費ができたかというと、なかなか難しかったな、と。
今となっては年間10~20万円くらいで親族と交流ができるならええやんと思いますが、数年前まではお年玉の用意、それぞれの実家までの交通費、外食費などでいっぱいいっぱいでした。(お恥ずかしい話でスミマセン。。)
さて、検討銘柄ですが、こちらも問題ないでしょう。
数字だけ見ても何のこっちゃの読者様もいると思うので分かりやすくご紹介を。
2511 日本除く全世界債券ETFヘッジ無し
2599 全世界株式ETF
オルカンと全世界債券のETFですね。
どちらも二重課税調整をしてくれるので海外ETFより取り扱いが楽です。
株式部分は相場の好不調はあるものの、債券部分は外債になりますが手堅い推移です。
オルカンは皆さんご存知なので省略して2511全世界債券ヘッジの中身などを。
2511はFTSE世界国債インデックス(除く日本、ヘッジなし・円ベース)に連動するETFです。
信託報酬は年0.132%で直近の分配金利回りは2.81%です。
高配当ETFより値動きが小さいことを考えると親族のためのバランサーとしても優秀。
通貨配分や組入上位銘柄など。
ちなみに最初はてっきり先進国株式かと思っていましたが中国や新興国も含みます。
全通貨分散と考えると価値がありそう。
デュレーションは6.6年で利上げしたときのダメージも少なそうです。(金利1%上下でリターンが6.6%変動。2%上がると13.2%変動。米国総合債券のBNDやAGGとほぼ同じ水準。)
もうちょっと分かりやすい国別配分など。
中国10.4%もあって大丈夫かとなりそうですが、中国が長期不況で金利下げていくなら旨みはあるかも知れませんね。
ちなみに上場来のチャートなど。
値動きがあるように感じますが、2023年後半からの上げ、直近の下げは為替の影響でしょう。
分配金である利子を吐き出したあとで、950円~1050円のレンジを移動しているのを見ると安心できる人も多いかも。(上下5%程度の値動き)
コロナショック以降の金利上下を見ても為替がバランスを取ってくれている感じ。
ただ、債券を持っているのに年5~10%くらい動くというのは人によっては思った以上の値動きかも知れません。
もう少しリスクを抑えるのであれば2599(オルカンETF)と個人向け国債でも良いですね。
個人向け国債の利回りは0.5%程度ですが、保有1年後以降は1万円単位で解約可能ですし、1000万円単位になれば年5万円相当。
2599(オルカンETF)の配当利回りは現在1.38%となっていますが、これは株価上昇の影響が大きいはず。
合わせて額面18.8万円相当。
管理人なら個人向け国債を選びます。
関連記事実際に個人向け国債を1000万円分買ってみたら安心感が超凄かった
2599(オルカンETF)と2511(全世界債券ETF)なら値動きがあるものの、
- 2599 1000万円 1.38% 13.8万円
- 2511 1000万円 2.81% 28.1万円
年間 額面41.9万円
税引き後で33.5万円。
家族旅行くらいは余裕ですね。
書いてるうちに我が家もコレやりたくなってきたんですが。。
まとめると、
2599(オルカンETF)1000万円を軸に、
2511(全世界債券ETF)で為替リスクを取る代わりに高い配当金を貰うか、為替リスクを廃して個人向け国債を選ぶか、ですかね。
2511なら額面41.9万円、個人向け国債なら18.8万円。
月平均だと3.5万円か1.5万円。
支出次第でバランスを取れそうです。
どちらにしてもYMさんはまだまだお若いですし10年、20年と持つ余裕があります。
しかし家族に還元できる期間というのは限りがありますね。
親族への還元を年間どれくらいするかで決めるのもあると思います。
もし大暴落して投資が大ダメージを受けたとしても、
最大損失を
2599(オルカンETF)▲50% 500万円
2511(全世界債券ETF)▲20% 800万円
合計1300万円残ると思っておくと運用していて気持ちが楽かも。
参考までに似たようなポートフォリオのセゾングローバルバランスファンド(全世界株式50%、先進国債券50%)の長期チャートも載せておきます。
出典:https://www.daiwa.jp/content/dam/daiwasecurities/products/fund/include/6/6861/l6861.pdf
リーマンショック被弾後、値が戻るのに5年ほどかかっています。(リーマンショック時の円高ダメージは想像以上に恐ろしく、外債もダメージが大きかったのです。123円→75円で為替だけで▲40%の変動。。)
逆に言えば5年耐えられるだけの時間や余裕があれば大丈夫ですし、世帯の安定性もしっかりしてるので、大丈夫とは思いますけどね。
ちなみに2599(オルカンETF)は株価成長もあるので、配当を吐き出したあとも年4~5%程度の成長が見込めます。
短期ではブレがありますが、10年で50%上がれば配当も1.5倍に増えているはず。
年々、親族を助ける柱に育ってくれるでしょう。
管理人は一馬力なので2511でなく個人向け国債を選びますが、YMさんは共働きかつリスクを取れるので全世界債券半分でも十分と感じました。
お悩みでしたら
2511なら額面41.9万円 為替リスク大
個人向け国債なら18.8万円 為替リスク中
と考え、親族への還元金額で選べば良いと思います。
子育て、ローン返済、共働きと大変かと思いますが、管理人が30歳のときは年収300万円、資産300万円くらいだった記憶です。
ご立派すぎて、参考になる返信ができたが不安ですが、私ならこうするな、というのを含めた記事にさせていただきました。
メッセージもありがとうございます。
今後もお互いコツコツ頑張っていきましょうね。
お読み頂きありがとうございました。
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2000万円というのは人生を変えるインパクトのある金額ですね。
30代前半でこれだけの資産があれば老後の不安は無いし、ゆっくり人生を楽しめそうです。
管理人はもっと遅かったのでこれからの人生を楽しんでいきます。
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