つみたてNISAをしているけど最近の株高で利益を確定した方が良いんではないだろうか。。
そう悩んでいる人はいませんか?
ネットを見ていると株高を感じたり、アメリカの市場介入がそろそろ終焉を迎えて、やもすればまた暴落かも・・・と思うことがあるかも知れません。
さて、そんな風に思ったか読者様より、つみたてNISAの利益確定で悩んでいるとのご質問をいただきました。
せっかくなので記事にて管理人の考えを回答させていただきます。
つみたてNISAで利益確定しようか悩んでます
読者様の質問はこちら。
題名: 積立nisaの利益確定について
前回、前々回と何度もお世話になっております。
今回積立nisaの利益確定についてご教授賜りたく、連絡させて頂きました。
現在の積立nisaの状況ですが、
eMAXIS Slim米国株式:+24,630.92(+20.44%)
iFree S&P500大和:+214,689.8(+56.05%)
SBI VOO:+123,904.05(+50.11%)
楽天VTI:+194,924.48(+57.99%)
となっております。
現在slim以外は積み立てておらず、他の3点は保有しているだけの状況です。
なんとなく、利益が50%以上になったら売却を考えようかな、などと思っていましたが、やはりずっと保有していた方が良いのかも、などとも思っております。
売却について、ななし様の考え方などはございますか?
やはり、保有を続けていた方が、将来的には利益が上がる可能性があるのでしょうか。
曖昧な内容で申し訳ございません。
ななし様のご意見を伺えますと幸いです。
どうぞ宜しくお願い致します。
これから暑くなりコロナもあります。ななし様、ご家族様におかれましては、どうぞご自愛のほどお願い申し上げます。
ご質問ありがとうございます。
思った以上に利益が出ると悩んじゃいますよね。投資って難しい。。
未来は誰にも分かりませんが、管理人の考えなら記事にできるので、もし参考になれば幸いです。
つみたてNISAで利益確定はしない
私ならば、と前置きをしますが、つみたてNISAで利益確定はしません。
理由は以下の3つです。
- 利益確定すると非課税枠が無くなる
- 20年後の株価はもっと上がっているかも知れない
- 現金化しても次の仕込み時はどうするか分からない
では、一つずつ見ていきましょう。
利益確定すると非課税枠が無くなる
つみたてNISAの非課税枠は20年と比較的長いのですが、一度利益確定すると、その枠は使えなくなります。
年40万円しか使えないので、できれば20年後まで持ち続けるのが理想かな、と。
もちろん、明日から世界大恐慌が始まって25年くらい株価が戻らない可能性もあるのでギャンブルではありますけど。
20年後の株価はもっと上がっているかも知れない
読者様はもしかすると今の利益より減っているかも、と不安があるのかもですね。
プロスペクト理論によると損失は儲けの2倍くらい脳がダメージを受けるようです。
ほどほどで勝負を降りるというのは本能がそうさせてるかもですし、ある意味正しいのかも。
ここらへんは収入面や属性によってリスク許容度が変わりますね。
Twitterでお世話になっているかず先生が行動経済学をもとに分かりやすい動画を上げているので参考まで。
外部リンク投資におけるリスク許容度って?〜収入とその属性・行動経済学の観点から(YouTube)
しかし、そこらへんは分かった上での投資であり相談と思います。
では投資を続けようと思ったり、つみたてNISAを始めようと思った理由としては何なのかと考えると、やはり非課税20年が大きいと思うんですよね。
個人的には資本主義は膨張するので20年後はそれなりのリターンを期待して良いかな、と。
なので私なら利益確定せず放置します。
まぁ、個人的にはボーナスを使って、2年分を普段使わない楽天銀行に入れて自動引き落としにしているので、もはや空気みたいな存在で、今がどれくらいのリターンとか分かりません。
つみたてNISAとか投資なんて、ホントはこれくらいの距離感で良いと思います。
で、本命の結論。
もし気を悪くされたらゴメンナサイ。
現金化しても次の仕込み時はどうするか分からない
個人的に一番思うところがコレです。
利益確定→現金化して、その後どうするかが難しくないですか?
儲かっていると怖くなるという気持ちも分かります。せっかく増えた利益が暴落で消えたら悲しいですし。
しかし、いざ資金を抜いてしまうと暴騰したときのリターンも逃してしまうことになります。
よく記事で使うんですが、チャールズ・エリス先生が言っている稲妻が輝く瞬間ですね。これを逃すと悲惨な目にあうワケで。。
過去72年間のうち、ベストの5日を逃すと、利益は半減してしまう。
この教訓は明らかである。投資家は、「稲妻が輝く瞬間」に市場に居合わせなければならないということだ。
出典:敗者のゲーム
次もベストなタイミングで投資をして50%のリターンを取れるかは神のみぞ知るですね。
私は分からないので市場に資金を置いたままにしています。チャールズ・シュワブも言っているように何だかんだで投資というのは時間が最強の味方なのです。
重要なのは市場のタイミングを計ることではなく、市場にいる時間(タイム)だ
チャールズ・シュワブ
詳しくは過去に書いた記事が参考になると嬉しいです。
関連記事稲妻が輝く瞬間を逃したら悲惨なリターンになる画像が秀逸すぎる
関連記事重要なのは投資タイミングを計ることでなく市場にいる時間(タイム)だ
もう少し違った角度から見てみましょう。
読者様はリターン率だけで判断しているかも知れません。
リターン率だけ見ても仕方ないということ
いただいたテキストだけだと分かりにくいので表にしてみました。
読者様のリターンと金額です。
銘柄 | 利益額 | 利益率 |
eMAXIS Slim米国株式 | ¥24,630 | 20.44% |
iFree S&P500 | ¥214,689 | 56.05% |
SBI VOO | ¥123,904 | 50.11% |
楽天VTI | ¥194,924 | 57.99% |
合計 | ¥558,147 |
利益率は高いのですが、これは市場がたまたま良かったからですね。
たぶん、つみたてNISAをしていて、米国株に投資をしていた人はほとんど同じような恩恵を受けています。
こんな状態だから米国株最強、S&P500だけ持っていれば良いという風潮になるのも分からないことは無いのですが。。
高い利益率の一方で、金額に目を向けると55万円。
もちろん大きいお金ではありますが、これをどう判断するかではないでしょうか。
- この資金を抜いて、次の暴落に投資をする
- 55万円の利益+元本を老後資金にする
私だと、どちらも難易度が高いな、と。
重要なのは市場のタイミングを計ることではなく、市場にいる時間(タイム)だ
個人的にはこの言葉を推したいです。
ただ、絶対に利確がダメかというと違うので補足もしておきます。
増えすぎたリスク資産をリバランスならOKかも
もし現金が全くない状態でつみたてNISAにフルインベストとかなら、一部利確とかはアリかも知れませんね。
しかし、その場合だと月々の積立を減らすとかで十分かも。私ならそうしますし、今の自分なら特定口座や過去の一般口座から売っていきますね。
最後は読者様の考え次第ですね。
55万円は一時的に減るかもですが、
- 20年後にはもっと大きく育ってそう
- 積立から離れると次に入るのが難しい
- そうこうしているうちに稲妻が輝く瞬間を逃しそう
という風に私などは思っちゃう性格なので。
おわりに|つみたてNISAは利益確定せず最後まで付き合おう
投資をし始めたころはメンタルが揺れますね。
損しているときはもちろんですし、儲かってるときも同様です。しかし、長く続けているうちに慣れてくるものでもありますね。
何だかんだで非課税20年×投資期間20年というのは庶民が老後資金を準備するのに丁度よい制度だと思います。
管理人は下記のように考えており、非課税期間が終わったものから取り崩す感じですね。
まだ制度が始まって3年半です。
取り崩す後半戦までは30年以上もあります。
焦らず長く付き合っていく。こんな感じで良いのではないでしょうか?
また何かお悩みでしたら気軽にご相談くださいね。ご質問ありがとうございました。
先は長いですし、お互い健康でコツコツと頑張っていきましょう。
お読み頂きありがとうございました。
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つみたてNISAの出口戦略|20年後に儲かっていれば贅沢をする。損をしていれば清貧に暮らす
管理人はつみたてNISAの非課税期間が終わるころに老後を迎えます。20年後の自分への仕送りと考えると気楽に付き合えるかもですね。
20年後がまだまだ若い方はそのまま運用を続けるのも良いでしょう。
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