Twitterを見ているとS&P500の増配が話題になっていました。
S&P 500 Annual Dividend Growth…
2020: +0.1%
’19: +8.4%
’18: +9.8%
’17: +7.1%
’16: +5.3%
’15: +10.0%
’14: +12.7%
’13: +12.0%
’12: +18.2%
’11: +16.3%
’10: +1.4%
’09: -21.1%
’08: +2.4%
’07: +11.4%
’06: +12%
’05: +14.3%
’04: +11.8%
’03: +8.2%
’02: +2.1%
’01: -3.3%
2000: -2.5%$SPX— Charlie Bilello (@charliebilello) January 4, 2021
あまり話題にならないS&P500と増配について考えてみましょう。
【驚愕】S&P500の増配率が凄すぎる!高配当ETF不要かも
テキストだと分かりにくいのでエクセル先生にグラフ化して貰ったのがこちら。
ITバブル崩壊、リーマンショック後は落ち込みがありますが、それを補うレベルでの増配になっていますね。20年で2.4倍です。
暴落を含めて平均6.5%の増配があるので15年くらいで2倍を期待して良いかも。
グラフを見ていて気付いたこと
グラフを見ていて思ったんですが、
株価は驚くほど動いているのに配当は安定している
と思いました。
長期投資になると10年に一回は暴落みたいなものと付き合う必要がありますね。株価はもちろん乱れまくるんですけど、配当については3年くらい辛抱すれば平均回帰というかそれなりの数字に戻るような感じです。
例えば1000万円のS&P500を持っているとしたら
現在の配当利回りは約1.5%です。税引後だと約12万円の配当が見込めますね。
1000万円もリスク資産を持っていて月1万円程度にしかならない。。そんな風に思うかもですが、上記の増配推移を見ると感じ方が変わるかも知れません。
100年に一度級のリーマンショックを経ても20年で2.4倍になっていたので、何もしなくても年28万円くらいを期待しても良さそうです。
キャピタルも上がっているので十分すぎますね。
増配率が4.8%あれば複利で下記のようになります。
15年で2倍
30年では4倍に
ということは、
1000万円で月1万円の配当が
- 15年後には月2万円
- 30年後には月4万円
の不労所得となります。
株価は大きく変動しますが、リーマンショック級でもない限り減配はそこまで大きくありません。
こんな風に考えると、年金+配当というのは老後対策として悪く無さそうですね。
実際にS&P500ETF【SPY】でも調べてみた
最古のS&P500ETFであるSPYの増配も調べてみました。
グラフはこちら。
配当の支払時期などで若干ズレがあります。
2000年以前、特に1997年から2000年あたりはショボく見えるかも知れません。ただ、この時期はITバブルで株価が暴騰していた時期でもありますね。
1980年代はインフレの影響もあって増配率高めだと思いますがデータ不足です。すみません。
拾い物の画像ですが、1980年後半はそこそこ良かったようです。
30年で見たときの増配平均がけっこうヤバイ数字になってますね。ピケティさんのいうr>gは増配でも資本家有利なことを示してそう。。
上の画像は2020年後半の増配巻き返しが含まれてないので、長期でみたら増配4.8%というのは大げさではなく控え目なのかも知れません。
ついでにSPYの株価と実際に貰っている配当の推移も見てみましょう。
S&P500ETF【SPY】の株価と配当推移
左:SPY株価(オレンジ) 右:配当金(青)
グラフを見て感じたことをまとめると、
- 株価が伸びずに低迷している1993年~1995年は配当有利
- 1997年からのITバブル中は配当は伸びなかった
- ITバブル崩壊後は企業の稼ぐ力と配当が比例して伸びた
- ITバブル崩壊とリーマンショックで株価は大ダメージを受けたが実際に受け取った配当は大きく減っていない
- 1993年に1回0.3ドル程度だった配当は2020年には約1.2ドル以上になっている(30年足らずで4倍に成長している)
配当目線でも見るS&P500というのも面白いですね。SPYの過去を見ていると1000万円で月1万円の配当が30年後に月4万円というのは実現可能でした。
あと、配当再投資をせずに単なるバイアンドホールドだけというところに恐ろしさを感じますね。
おまけで、過去の配当利回りと増配率もグラフで見てみましょう。
S&P500ETF【SPY】の配当利回りと増配率推移
左:配当利回り(青) 右:増配率(オレンジ)
配当利回りは平均1.84%、増配率は平均6%です。
株価が下がれば配当利回りは上がり、企業収益が下がるので増配率も下がります。2018年頃から配当利回り、増配率ともに下がっていますが、代わりに株価が爆上がりした時期でしたね。
さて、20年、30年後にはどんなグラフになっているでしょうか。
おわりに|高配当ETFではなくS&P500の増配を期待しても良いかも
もう一度、増配推移を見て記事を終わります。
ついついキャピタルに目を奪われるS&P500ですが配当目線でも頼りになりますね。
管理人は副業収入でコツコツとS&P500ETF(2558)を買っていこうと思います。一撃で1000万円とか買えたら老後が楽しみなんですけどね。
ただ、過去に買っていた海外ETFがざっくり1000万円くらいあるので、こちらは老後を支える配当マシーンになってくれるかも。
以上、S&P500の増配率が凄すぎる!高配当ETF不要かも、という記事でした。
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S&P500ETF、SPYの長期配当推移と増配率を調べてみた
記事内でも少し紹介しましたが、SPYの長期配当推移などをまとめた記事です。やはり優秀で、30年保有すれば、投資元本に対して高利回りというのは米国ETFの強みに思います。
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