ダウ工業種平均の名前はニュースでも良く聞くけど、実際に投資をした場合はどうなのかな?と思う人は多いかも知れません。
個人的には最古の指数でありつつ進化し続けるアクティブファンドという認識で、かなり好きな指数です。
ダウ投信に興味があったり、米国株を検討している方に、iFree NYダウ・インデックスは最高の相棒になります。
記事内容は、iFree NYダウ・インデックスの個人的な評価と紹介です。
インデックス投資というのは正直、運用会社の目論見書や商品紹介ページで終わってしまうので、個人評価や選択する背景が必要だと思っております。
ここらへんは興味が出てこない場合、米国株であればS&P500という指数や、全世界株式であるACWI(オール・カントリー)が選択肢になりますね。
とはいえ、S&P500が登場する遥か昔(当時は10銘柄から始まった)から存在する指数でありながら、S&P500と遜色ないリターンを叩き出している事は評価に値します。
ちなみに重要情報なので先に申し上げておきますと、連動指数の関係から「つみたてNISA」では運用が出来ません。
全世界などに運用をしながら、トッピングでNYダウを利用するというのが王道になります。
検討中の方も、興味があるという方も選択肢の一つとして参考になれば幸いです。
iFree NYダウ・インデックスの概略
iFreeNYダウ・インデックスは大和証券投資信託委託が運用する投資信託です。
eMAXIS Slimシリーズに押され気味ではありますが、低コストで良質な運用をしてくれるのが魅力です。
メジャーどころのS&P500を信託報酬0.2%台で一番最初に出したりしています。国内外の株式や債券も主要なものはしっかり押さえています。
外部リンク大和証券投資信託委託|iFreeシリーズ
運用会社は多々ありますが、目論見書は一番読みやすいです。
連動指数はダウ・ジョーンズ工業株価平均
ダウ・ジョーンズ工業株価平均は、「NYダウ」「ダウ平均」、および「ダウ・ジョーンズ工業株30種平均株価」とも呼ばれ、S&P Dow Jones Indicesが米国を代表する優良30銘柄を選出し、算出した指標です。
1896年に誕生して以来、米国株式の代表的な株価指数として世界中で注目されている株価指数です。
日本で生活していると、ニュースで一番聞くのがダウ平均ですよね。S&P500とか見たことがありません。
構成銘柄
シンボル | 企業名 | 業種 | 採用日 |
AAPL | Apple | コンピュータ | 2015年3月19日 |
AXP | アメリカン・エキスプレス | 金融 | 1982年8月30日 |
BA | ボーイング | 航空機 | 1987年3月12日 |
CAT | キャタピラー | 重機 | 1991年5月6日 |
CSCO | シスコシステムズ | 情報・通信業 | 2009年6月8日 |
CVX | シェブロン | 石油 | 2008年2月19日 |
DIS | ウォルト・ディズニー | 娯楽・メディア | 1991年5月6日 |
DWDP | ダウ・デュポン | 化学 | 2017年9月1日 |
GS | ゴールドマン・サックス | 金融 | 2013年9月20日 |
HD | ホームデポ | 小売業 | 1999年11月1日 |
IBM | IBM | コンピューター | 1979年6月29日 |
INTC | Intel | 半導体 | 1999年11月1日 |
JNJ | Johnson & Johnson Inc. | 医薬品 | 1997年3月17日 |
JPM | JPモルガン・チェース | 金融 | 1991年5月6日 |
KO | コカ・コーラ | 飲料 | 1987年3月12日 |
MCD | McDonald’s Corp. | 外食 | 1985年10月30日 |
MMM | 3M Company | 化学 | 1976年8月9日 |
MRK | メルク | 医薬品 | 1979年6月29日 |
MSFT | Microsoft Corp. | ソフトウェア | 1999年11月1日 |
NKE | Nike, Inc. | その他製品 | 2013年9月20日 |
PFE | ファイザー | 医薬品 | 2004年4月8日 |
PG | P&G | 日用品 | 1932年5月26日 |
TRV | トラベラーズ | 保険 | 2009年6月8日 |
UNH | ユナイテッド・ヘルス | 保険 | 2012年9月21日 |
UTX | ユナイテッド・テクノロジーズ | 航空宇宙・防衛 | 1939年3月14日 |
V | Visa | その他金融 | 2013年9月20日 |
VZ | Verizon Communications | 通信 | 2004年4月8日 |
WBA | ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス | 小売業 | 2018年6月26日 |
WMT | ウォルマート | 小売業 | 1997年3月17日 |
XOM | エクソンモービル | 石油 | 1928年10月1日 |
資本主義の頂点といえるべき30社で構成されています。
日本でもおなじみの銘柄が多いですね。売り上げベースでみれば全世界で分散がされているともいえます。
選定基準はとてつもなく厳しく、歴史も必要で今をときめくGAFA(ガーファ)のうち、Google、Facebook、Amazonでさえ入っていません。
信託報酬と実質コストなどの概略
運用はマザーファンドがしっかりしていて安心感があります。
購入手数料 | 無し |
ベンチマーク | ダウ・ジョーンズ工業株価平均 |
信託報酬 | 0.24% |
実質コスト | 0.28% |
信託財産留保額 | 無し |
純資産 | 145.23億円※2020年4月12日時点 |
純資産も145億円としっかりあるので、償還リスクの心配も問題ないでしょう。
2019年3月に84億円でしたので、コロナショックがあっても増えたのは凄いです。
実質コストは2019年10月の運用報告書では0.275%と十分低コスト。2017年は0.32%だったので、順調に運用をしてくれています。
まだ設定して日が浅いのですが、分配金は出しておらずファンド内で再投資してくれます。
NYダウは意外と高配当銘柄が多くあるので、自動的に再投資してくれて課税繰り延べ効果があるのは嬉しいですね。
30銘柄の運用なのに信託報酬が高くない?
ちなみにですがeMAXIS Slim米国株式(S&P500)が500銘柄でダウ30銘柄より高い事に納得がいかないかも知れませんが、大体こんなものだと思います。
指数への連動は単純に買って放置ではなく、日々調整が必要だったりします。
海外ETFのダウ平均に連動するDIAの経費率(信託報酬)が0.17%という事を考えると十分かな、と。
ライバルの投資信託
ほとんど不在で、投資信託でNYダウを選ぶとなるとiFreeNYダウ一択となります。
ファンド | 信託報酬 | 純資産 |
iFreeNYダウ・インデックス | 0.24% | 145億円(84億) |
たわらノーロードNYダウ | 0.24% | 31億円(14億) |
SMTダウ・ジョーンズインデックス・オープン | 0.54% | 150億円(84億) |
eMAXIS NYダウインデックス | 0.65% | 159億円(91億) |
()内は2019年3月の純資産。
たわらノーロードNYダウが信託報酬でみるとライバルですが、途中償還リスクの心配がなくなる一定ラインといわれる純資産30億円をギリギリといった感じ。
実績があるiFreeNYダウ・インデックスが強いですね。
そういえば昔はS&P500連動の投資信託は存在しませんでした。かろうじて米国株への投資信託としてNYダウ投信があった状況です。
SMTダウ・ジョーンズインデックス・オープン、eMAXIS NYダウインデックスは歴史があるので純資産はiFreeNYダウ・インデックスと同規模です。
こちらは信託報酬の問題があります。
子供が生まれた時にプレゼントしたのがSMTダウ・ジョーンズインデックス・オープンなので、ダウ投信には思い入れがあります。
関連記事ジュニアNISA:子供の将来向け株式投資状況20180922
購入できる証券会社
ネット証券の大手で取り扱いがあるので、買付に困る事はないでしょう。
- SBI証券
- 楽天証券
- マネックス証券
- 松井証券
- 岡三オンライン証券
一部、静岡銀行などで取り扱いがあるようですが、銀行側がこの商品を売りたがるかというと厳しいなぁ、と思います。
iFreeNYダウの構成銘柄数はたった30社で大丈夫なのか
日本での歴史が少ないので、etfreplay.comより連動する海外ETFの長期チャートを参考にしました。
緑色:DIA(NYダウ)
水色:SPY(S&P500)
たった30銘柄なのにS&P500と遜色ないリターンを出しているのは凄いとしか言いようがありません。
リーマンショックとコロナショックでの垂直落下は避けられませんが、その後の回復と成長力は凄まじいですね。
銘柄入れ替えも大きいですしGEなどの失敗もあります。直近ではボーインクなどもそうなるかも知れません。
しかし時代に合わせて世界でもっとも生存能力の強い30社が組み込まれています。
米国株が独り勝ちとなっていた要因のFANG(ファング)と呼ばれるIT銘柄を含んでいないのに過去の実績は雄弁に語ります。
まさに時代ごとの世界を牛耳る30社といっても過言では無いでしょう。
生存能力についてはマイケル・B・オヒギンスが著書の中で強調していました。高配当戦略に関係なく、今読んでも十分に面白い本です。
関連記事高配当戦略:日本版ダウの負け犬「TOPIXコア30の犬投資法」
分散が不安な場合はS&P500か全世界株式をおすすめします
ダウ30銘柄でも世界分散に近いと思いますが、過去が未来を表すわけではありません。
幅広い銘柄に分散をするならACWI(全世界株式)>MSCIコクサイ(日本除く先進国)>S&P500(アメリカ大型株)>NYダウとなります。
投資信託でもっとも株式銘柄数が分散されているのは楽天VTで、その数は8000銘柄になります。つみたてNISAも対応しています。
関連記事楽天VTは究極の全世界株式!何も考えなくて良いほったらかし投資の最適解
お得に使うなら楽天証券が最有力
つみたてNISAには未対応という事で、まずは先進国株式や全世界株式でつみたてNISAを利用。
楽天証券は楽天カード決済で投資積立をすると、1%の楽天ポイントが付与されます。(月額5万円、最大500ポイント)
つみたてNISAに月額33,333円、残り16,667円をiFree NYダウ・インデックスでトッピングという使い方が今のところ一番お得でしょう。
端数分にポイントは付かないので、トッピングで保有したい部分は収入やリスク許容度に合わせると良いですね。
ポイントは魅力ですが、投資より優先してしまうと本末転倒になりますので。
公式リンク:楽天証券
公式リンク:楽天カード
自分が持つなら海外ETFのDIAが欲しい
ちなみにですが、私が買うとすると主力は海外ETFですので直接DIAを購入したいです。
実際には予算の問題もあったりして手が出ていません。
ですが、20~30年後も残るであろう指数と思っているので、子供の特定口座で買ってあげようかと思案中です。
関連記事NYダウ30種平均DIAは毎月分配(配当金)の海外ETF
関連記事子供口座で海外ETF(DIA)か個別株(MCD)のどちらを買うか悩む
iFreeNYダウの評価|米国株式と資本主義の頂点
- 日本にいながらNYダウへ投資信託で保有するには現状最高の選択肢
- 信託報酬、実質コストともに低コストで純資産も安定している
- ダウ30銘柄は世界を牛耳る&最も生存能力の高い企業で構成されている
- 過去のリターンは素晴らしいものがある
個人的には日経平均が可能なんだから、つみたてNISAにも採用して欲しいと思ってしまいます。
とはいえ、非常に良い商品であることは間違いないです。本記事があなたの参考になりましたら嬉しいです。
ダウに興味がでた場合、上記の本は抜群に面白いです。Amazonの商品紹介とレビューだけでも楽しめます。
最近はkindle版も出たのでありがたいです。
補足|楽天証券と楽天カードがある人はサテライト投資に良いかも
よくよく考えると、つみたてNISAに含まれていないのでSBI証券やマネックス証券を使っている人がサテライト戦略で保有するには良いかもです。
楽天証券は非常に使いやすくて自動積立を止めるのも簡単です。一番、初心者向けな証券会社ですね。
公式リンク:楽天証券
公式リンク:楽天カード
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