グローバル3倍3分法ファンドが売れ行き好調のようです。
同じように気になっている人もいるのではないでしょうか?
管理人は貯まっていた楽天ポイントで少し買ってみました。
記事内容はグローバル3倍3分法ファンドを買ってみた所感となります。
合わせて商品の紹介もしております。
じつは買うまで詳しく商品を調べておりませんでした。
ちょっと気になっていた、という方の参考になれば幸いです。
グローバル3倍3分法ファンドの個人的評価はナシ
結論から書きますと、個人的には資産形成の商品としては不要(ナシ)と思います。
個人ブログだからこそ許される一刀両断の回答です。
理由としてはレバレッジ商品という点。
レバレッジ無しで低コスト(0.2%以下)なら面白いと思いました。
もちろんレバレッジというのは使い方次第です。住宅ローンなどは良い例ではないでしょうか。
ただ、それを資産形成に用いるとなると使い手を選びます。
作っているのは日興アセットという超エリート集団だから安心と思う人もいるかも知れません。
リターンと安全のバランスを15年かけて作った熱意ある商品がグローバル3倍3分法ファンドというキャッチフレーズです。
しかしそんな事はとっくの昔にやっており、ノーベル賞クラスを集めても失敗しちゃっていたりします。
世にいうLTCMショックです。若い人は知らないかも。。
初めての人は下のwikiリンクを読むと面白いですよ。
引用元:ロングターム・キャピタル・マネジメント‐Wikipedia
ロングタームキャピタルマネジメント(英語:Long-Term Capital Management、略称:LTCM)は、1994年から1999年まで存在したヘッジファンド。
かつてコネチカット州に本部をおいていた。
運用チームにノーベル経済学賞受賞者らを集め、高度な金融工学理論を駆使して、組成から数年は驚異的な成績を記録した。
しかし取引債券のわずかな金利差から収益を得るために巨大なレバレッジをかけていたため、アジア通貨危機の結果起きた市場の大変動を吸収しきれず破綻した。
LTCMほどのレバレッジはかけていないにしても、テコの原理を使った以上は良いほうにも悪いほうにも行き過ぎてしまいます。
私は株式100%と現金のバランスで十分と思っております。
上記のようなことを踏まえて商品紹介をしていきましょう。
グローバル3倍3分法ファンドの特徴と個人的評価
この記事の画像は下記のリンクより引用しております。
外部リンク山崎元が斬る!グローバル3倍3分法イベントレポート|日興アセットマネジメント(リンク経由切れになってました)
商品イメージは画像のとおりですね。
レバレッジがかかっており、
- REIT:40
- 株式:60
- 債券:200
といった比率で保有しています。
株式は債券の3倍の値動きをするから、債券を多めに持っておくのが望ましいというのは天才レイ・ダリオの言葉です。
そういった面では売りやすい構成なのかも。できればレバレッジ無しが欲しかったな、とも。
レバレッジ無しなら以下の感じ。
- 株式:20%
- REIT:14%
- 債券:66%
これだと保守的過ぎて売れないのが悲しいところ。
実際に儲かっているかどうかはチャートを確認していましょう。
※2020年3月25日、コロナショック後のチャートを追加しました。
2018年10月4日設定というのに20%以上のリターンを出しており人気が出るのも納得です。
2019年11月17日時点での純資産は2787億円で、楽天VTの292億円がちっぽけに思ってしまうレベル。
もう少し中身を見ていきましょう。
全てにレバレッジをかけているわけではなく債券が中心です。一部日本株式にもレバレッジがかかっています。
意外と良心的なのが信託報酬で、0.484%はレバレッジ商品とすれば安いかな、と思えます。
グローバル3倍3分法ファンドにとって(たぶん)最上の1年だった
ただし、この20%というリターンは非常に恵まれた環境だったというのを覚えておきたいですね。
2019年というのは2018年末の下落で株安から始まっていました。
その中で株高があり、外国債券や国内REITにいたっては絶好調という1年です。
ちょっとあり得ないくらいの債券高
米国債中心のBND直近1年チャート。
リーマンショックでも5%程度の動きしか無かったBNDが最大で10%ほど上がっており超絶債券高です。
先進国株式の動き
円建て先進国株式の1年チャート。
債券ほどではありませんが年末の下落以降は急激に回復。
下落前から持っていてもホールドしていれば助かっていますね。
絶好調だった国内REIT
プチバブルな様相をみせてくれた国内REITの1年チャート。
近年まれに見るリターンだったのではないでしょうか。
海外REITの動き
円建て外国REITの1年チャート。
2018年末の下落が大きく見えますが2019年は好調ですね。
以上を踏まえたうえで、債券多めのグローバル3倍3分法ファンドをもう一度確認します。
設計としては債券でリスクを抑えつつ、別の動きをする株式やREITが良い感じのリターンをとるというものだったと思います。
2019年は3つに分散していたうち、2つ(外債、国内REIT)が大当たりをしてしまったという状況ですね。
下記のリンクでもそれは語られています。
外部リンク山崎元が斬る!グローバル3倍3分法イベントレポート|日興アセットマネジメント
債券のリスクというのは、株、REITの比率と比べると、純資産1単位あたりで言うと軽い。
ですので、一番心配しなければいけないのはやはり株式、REITの方です。いろいろな理由で株式は売られることはありますが、やはり、リーマンショックみたいな時が嫌ですね。
2020年3月25日追記:コロナショックでも分かりましたが、暴落級だと不動産、金といったものも投げ売りになりますね。
日興アセットの記事ですので、割り引いて考える必要がありますが、呼ばれた論客の山崎元先生が聞いていた内容も引用します。
このファンドがうまくいかなくなる場合っていうことをはやり考えておきたいですね。
投資家の伝記や投資哲学などを読んでて、運用方法やその手法を見るのはとても楽しいですが、どういう戦略でも必ず穴があります。このファンドはどうでしょうか。
どういう状況がファンドにとって嫌な時でしょう。わたしが一つ気になってるのが、先ほども申し上げたけど逆イールドが順イールドになる時です。
逆イールドが順イールドになる時に、思わぬ足取りの乱れ、つまづきが起こりそうです。
記事の中では普通に褒めてましたけどね。笑
おわりに|グローバル3倍3分法ファンドの個人的評価はナシ
良いリターンが出過ぎたので大きな期待は禁物とも思います。なので、個人的な評価としてはナシという感じに。
面白い商品と思いますが、リターンを目指すというよりも負けない運用として売り出して欲しかったですね。
個人的にはリスクを下げるならカウチポテトポートフォリオで良いかな。なので楽天VTIを少し売りました。
特に山崎先生は、次の大暴落はリーマンショックに引き続き債券が引き起こすとも言っており、債券部分にレバレッジがかかっている商品です。
関連記事次の大暴落はまたも債券?これはリーマンショックの続編になる物語
やはり自分には、つみたてNISAで株式100%+現金+サテライトというのが良いかな、と思いました。
お読み頂きありがとうございました。
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