2018年度の年金運用レポートが出ました。
外部PDFリンクGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)ー2018(平成30)年度業務概況書
年金が気になる人も、長期分散投資が気になる人にも意味のある結果だと思います。
私は年金運用の結果が気になっていました。
記事内容は、GPIFの2018(平成30)年度業務概況書が出ましたのでポイントをまとめたものです。
結果は2018年度、1.52%のプラス、2.3兆円の黒字でした。
年金運用に対する不安を拭いさる結果をみせてくれたことになりますね。
GPIFのポートフォリオが手堅いことを知ったり、自身の参考になれば幸いです。
GPIFの年金運用。2018年は+1.52%、2.3兆円の黒字
2018年は1月の急落、10月の下落、12月24日の急落がありました。
画像を見てもマイナス10%くらいになっているのが分かります。
しかし、これを受けても2018年の年金運用は1.52%とプラスで終えています。
当ブログが株式100%よりもバランスファンドをオススメしているのは、ここらへんに理由があります。
GPIFの2018年の収益率
意外な事に日本株式はマイナスだったのですね。
国内債券も危険危険といわれながら意外なリターン。
GPIFのポートフォリオ
多少のブレは許されていますが、基本は株式50%、債券50%という配分です。
いわゆるカウチポテトポートフォリオ。
伝統4資産を使った手堅い運用は、実際に投資信託でおなじようなスタイルの商品があります。
関連記事iFree年金バランス。ついにGPIF投資信託が登場!
関連記事ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)は長期投資に最適の一手
個人的には、iFree年金バランスは純資産が少なすぎるのでニッセイ4資産均等型をオススメします。
2019年7月5日時点で2億円くらいでした。
外部リンクモーニングスターiFree年金バランス(リンク切れ)
株式半分、債券半分というポートフォリオはかなり強固で、4資産均等型でも無双をしています。
一度、記事にしたことがあるので興味のある方は読んで頂けると嬉しいです。
関連記事4資産均等型の単年勝率は8割、10年運用だと無敗!ニッセイの時代がきた
2018年のインカムゲインは3兆409億円
年金運用がプラスだった大要因はインカムゲインです。
規模が巨大すぎるので、利子や配当でも十分なリターンが出ます。
下記は業務概況書の引用です。
G P I Fの収益は、時価評価されており、インカムゲイン(利子・配当収入)とキャピタルゲイン(価格変動による損益(実現損益と評価損益))に分けることができます。
年金積立金の運用は、基本ポートフォリオを定め、これを長期にわたり維持することにより収益を得ていくものであるため、保有しているだけで一定の収益が見込めるインカムゲインは重要です。
特にキャピタルゲインは市場価格の変動により短期的には評価損となることもありますが、インカムゲインは市場変動の影響を受けにくく、かつ、常にプラスの収益を得ることができます。
インカムゲインの内訳を見ると、近年国内債券の割合が減少する一 方 、内外株式の割合が増加する傾向にあることが分かります。
※一部、管理人が改行、太字等を入れました。
株式投信やバランスファンドも同様です。
市場の低迷時には、基準価額の中はインカムがある事を忘れずにいたいですね。
株価は大きく動いても、配当への影響は小さめという事が多いので。
年金運用のインカムゲイン推移
※スマホで字が小さい方は広げてご確認下さい。
テキストで書くとこんな感じです。
- 国内債券の利子→減ってる
- 外国債券の利子→順調
- 国内株式の配当→伸びすぎワロス
- 外国株式の配当→伸びすぎワロス
長期投資と株式の配当がめちゃくちゃ伸びているのが分かります。
運用途中から組み入れ比率が変わった事も要因です。
とはいえ、ここ数年の株式の伸びと比例して配当も成長しているというのは大きいですね。
2018年の相関係数
分散投資、たいせつ。と書いているのでこちらも画像を貼っておきます。
実質賃金上昇が入っているのが年金っぽいですね。
外国株式は、国内債券とは逆相関、外国債券とも違った動きをするのが分かりますね。
国内株式とは方向は同じですが、一致とまではいかないのが面白いところ。
その他、役立つ画像など
GPIF運用は100年先を見越した設計
GPIFの特徴です。
- 世界最大の機関投資家であり年金基金
- 株式は5,111銘柄に分散投資
- 債券は3,457の発行体に分散投資
これ一本で全世界の株式・債券に運用が可能です。
信託報酬はいくらか?みたいな想像になりますね。
賦課方式の説明
賦課方式のざっくり表記です。
私は氷河期世代なので、未来の現役世代がどうなるかは分かりません。
GPIFが運用しているものは、将来の年金支給で取り崩すものです。
しっかりした運用を期待したいところ。
積立金の役割
GPIFの運用した資産は、50年後くらいから利用されるイメージですかね。
年金給付の財源は、年金保険料と国庫負担の2本柱というのは覚えておくと、不安が少し減るかもです。
おわりに|GPIFは2018年2.3兆円の黒字、分散投資の勝利
GPIFの運用を見るたびに、ニッセイ4資産均等型は優れているなぁと思います。
なぜ人気が出ないのか。。
まぁ、人気が出なくとも今後の年金安定にGPIFの存在は欠かせません。
動きをウォッチする事で、伝統4資産の分散投資を見る事ができるので、今後もウォッチをしていこうと思います。
老後の主力は、死ぬまでインカムを出してくれる年金です。
分散投資と同じく、知っていると心の平穏をもたらしてくれるでしょう。
関連記事です。
やっぱり出てきた!「14兆円すったら、年金受給者は怒る」という記事
2019年2月に書いた記事ですね。次もまた同じような話は出てくると思います。
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