楽天バンガードシリーズより新しい投資信託が出ました。
為替ヘッジは変動リスクを抑える効果がありますが、思わぬコストもかかります。
為替ヘッジについて参考になれば幸いです。1分くらいで読み終わる内容です。
全世界債券ヘッジありについて思うところ
個人的には、バランスファンドと合わせて持つなら価値が出てくるものの、単品で保有するには正直オススメはしにくいかな、という商品です。
楽天のプレスリリースからの引用です。
当ファンドは、実質的に投資する外貨建ての有価証券等について部分的に対円での為替ヘッジを行いますが、完全にはヘッジしないため、外貨レートが対円で下落した場合には、基準価額の下落要因となります。
また、為替ヘッジを行うにあたり、円金利がヘッジ対象通貨の金利より低い場合には、通常金利差相当分を含むヘッジコストが発生し、基準価額の下落要因となります。
ちょっと、このままだと分かりにくいですね。。
外国債券の利回りと為替の変動
外国債券は日本の国債に比べて利回りが高く、非常に魅力的です。米国債も徐々に利率が上がってきて2.5%を超えてきました。
短期債であるドルMMFを持っている管理人ですら、2%近い利回りの恩恵にあずかっています。(海外ETFの配当金はドルMMFに変換しています。)
ただし、これを素直に受け止められるかというと別です。為替変動は債券利回りより遥かに大きく動きます。
ドル円でも1年を通しても平気で10円くらいは変動します。下記はドル5年チャートです。引用元はYahoo!ファイナンスです。
上は120円、下は100円といった感じですが、利回りより為替変動が大きいですね。
保有していると為替の動きを受けまくる、といった形になります。そこをどうにかするために為替ヘッジがあります。
為替ヘッジについて
非常にざっくりした管理人の考え方です。不備ありましたらご指摘下さいませ。
基本的には為替ヘッジに掛かる手数料は、両国の金利差分となります。日本の金利が0.3%、アメリカの金利が2.3%だと、2%が手数料になります。
そうすると、米国債で期待していた利回りから為替ヘッジ手数料を引くと、大まかには日本国債を保有しているのと変わらなくなってしまいます。
これが基本的な部分です。為替ヘッジをするという事は、外国債券の利回りを無くすという事にかなり近い意味を持ちます。
あとは債券ですので、金利の上下や需給で値動きがあります。株式相場が暴落した場合、債券価格は上昇します。
こういった意味で保有するには良いと思います。
注意点として、これ以外にも為替相場が異常なくらい動きがあった場合は、思わぬコストがかかることも知っておくと良いです。
リーマンショックの時には、ドル円が1日で4円以上、ユーロ円7円以上、ポンド円15円?くらいが円高方向に動きました。
こういった際、通常は数銭といったコストで取引できる為替が、想像以上に広がります。具体的には当時FXを見ていたところ、ユーロ円ですら売り買いコストに1円くらいかかっていました。
新興国通貨だともっとかかります。というか、取引成立しないままの事もあるでしょう。そういった部分も為替ヘッジの手数料として乗ってくる事には注意が必要です。
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