IJRという米国小型株ETFがあります。保有歴は12年モノ、銘柄というより骨董品レベル。
米国株というとS&P500に連動した「SPY」「IVV」「VOO」もしくは、全米株式の「VTI」がメジャーなのですが、小型株ETFが気になっている人がいるかも知れません。
遥か昔に気になって買ったのが私だったりします。
記事内容は下記の紹介です。
- IJRと連動指数の紹介
- S&P500とのパフォーマンス比較
- 実際に長期保有した私の結果
つみたてNISAを中心としたインデックス積立運用が一般人にとっての最適な運用と思っていますが、正直退屈な投資です。
投資自体が好きな人は一定数いるはずです。ちょっとしたトッピングとしての投資としては面白い銘柄です。
優秀なETFではありますので、銘柄選びの参考になれば幸いです。
IJRと連動指数の紹介
IJRはブラックロック社が運用するiシェアーズ・コアS&P小型株ETFです。図の引用元はブラックロック社のものです。
昔はバンガード社のETFが買えない時代があったので、私の保有ETFはブラックロック社が多かったりします。(KXIやHDVです。)
連動させる指数はS&P SmallCap 600というガチ小型株です。注目点は下記2つです。
- 米国を代表する小型株600社で構成
- 米国株式市場の約3%をカバー
スモール過ぎて回転率が低いのが魅力です。バンガード社の米国小型株ETF「VB」のように半分ミディアムやんけ、という事にもなりません。
昔、にちゃんねるで誰かが親切に教えてくれた低回転なのですが、ネットの深海へ沈んだようでGoogle先生でも引き上げる事が出来ませんでした。
IJRの保有上位10銘柄
とりあえず上位10銘柄です。
たぶん10社とも誰も知らない銘柄なはず。私も知りません。
保有比率の小ささも魅力とも言えます。普通のETFで、上位10社がこんな比率なのは見た事がありません。
IJRのセクター比率
セクター比率はこんな感じです。10数年ぶりに見ました。
小型株の公益とかエネルギーってどんな会社なんでしょう。日本でいうプロパンガスの会社とか?
小型株効果というアノマリーに賭けて買ったというのもありますが、当時はVTIなんて夢のような商品は存在せず、VTも未設定な時代でした。
IVVとIJRを足して自作VTIという苦肉の策でした。IVVは売られてVTに変わりましたが、IJRは少量だったので、手数料の関係から忘れたまま長期保有となっていました。
IJRとS&P500のパフォーマンス比較
気になるであろうパフォーマンス比較です。引用はGoogleファイナンスです。
小型株のアノマリー効果は不明ですが、まさかの圧勝です。2000年から始まっているのは、IJRの設定日が2000年5月だからです。
完全放置していたので、こんなパフォーマンスとは思いもしませんでした。
むりやり特徴を書くなら、小型過ぎてITバブル崩壊のダメージが少なく、復活の立ち上がりが早いです。
ただしリーマンショックでの落ち方は小型株らしく魔球のような落ち方をみせてくれます。良く保有していたなぁ、当時の私。
S&P500ですら、リーマンショックのダメージが大したことが無いように見えるチャートですね。
配当も年4回出るので、暇つぶしのスパイスとして保有するには面白いETFかも知れません。
実際にIJRを12年くらい保有している私のリターンは?
ちゃちゃっと見せます。
買ったのは金融危機前の2007年12月10日です。今知ったのですが、2017年で株式分割されていますね。
上のチャートと比較しても、リターンは少ないかと思わるかも知れません。
少ない理由は配当が出ている事です。12年以上の期間となると配当再投資がいかに重要かが分かる例としては良いかも知れません。
恐ろしいくらい放置していたのが、それなりにリターンをリターンを出してくれていたので、改めて見直しました。
IJRは成長に伴い配当も伸びている
画像引用元はYahoo!financeです。下記の配当データも同様です。
リーマンショックでは株価暴落と同じように配当も下がりますが、それでも配当は出し続けるところがきっちり配当を出すというのはアメリカ株らしくて頼もしいですね。
月日 | 分配金(1株あたり) |
2001年12月17日 | 0.02ドル |
2002年12月16日 | 0.03ドル |
2003年12月15日 | 0.04ドル |
2004年12月27日 | 0.06ドル |
2005年12月23日 | 0.06ドル |
2006年12月21日 | 0.07ドル |
2007年12月27日 | 0.09ドル |
2008年12月24日 | 0.12ドル |
2009年12月24日 | 0.08ドル |
2010年12月23日 | 0.16ドル |
2011年12月22日 | 0.12ドル |
2012年12月19日 | 0.29ドル |
2013年12月23日 | 0.17ドル |
2014年12月24日 | 0.22ドル |
2015年12月24日 | 0.24ドル |
2016年12月21日 | 0.27ドル |
2017年12月19日 | 0.26ドル |
2018年12月17日 | 0.32ドル |
2019年3月22日時点での分配金利回りは1.33%です。
まとめ
- IJRは米国の600社に投資するETF
- 米国市場の3%を占める
- マイナー過ぎて知らない銘柄ばかり
- 18年近くのリターンではS&P500を大きく上回ってきた
- もう、昔過ぎて購入した私がほとんど忘れている
- 10年レベルだと、配当の再投資がリターンを左右してくる
投資が好きな方にはオススメ出来ますが、普通であれば楽天VTI投信を買っておく方が手数料や配当課税の繰り延べがあって良いと思います。
あ、そういえば昔は信託報酬が0.2%を超えていたと思いますが、今回調べたら0.07%に下がっていました。海外ETFの凄い部分です。
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同じブラックロック社が運用する米国高配当株のHDVの紹介です。VYMの記事は良く見ますが、HDVは若干少ない感じです。
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