HDVという海外ETFがあります。米国株式の高配当銘柄を集めたETFです。
合わせてS&P500連動のVOOや高配当ETFのVYMを選ばなかった理由も合わせてご説明しております。
HDVは米国高配当株ETF
ブラックロック社が運用するETFで、正式名称はiシェアーズ・コア 米国高配当株ETFです。
その名の通り、米国高配当株へ投資をするETFです。似たような商品としてはバンガード社のVYMがあります。
買った時は信託報酬0.12%だったと思うのですが、競争激化の為か0.08%と下がっていました。
信託報酬は数少ない投資家のフリーランチですのでありがたい事です。
直近の配当利回りは3.58%と高配当です。VOOといったS&P500連動のETFよりは高い配当利回りです。
高配当のデメリットとしては、ざっくり30%程の配当課税がある事です。米国で10%、日本で20%引かれます。
米国分は確定申告で取り戻すことが出来ますが、米国で引かれた10%全てが戻ってくるわけでは無い点に注意が必要です。私は面倒なので放置しています。
保有銘柄数は75銘柄。ETFとしては分散少な目ですが、個人的には十分です。同じ米国株高配当ETFのVYMは約400銘柄です。
特徴としてはVYMと比べた場合、石油セクター多め、金融セクター少なめになっています。IT系も少ないので、金融危機や下落相場での影響には力を発揮します。
実際に比率をみてみるとヘルスケア・生活必需品・エネルギーで60%以上という三本柱構成です。
ITバブル崩壊、リーマンショックを見ているのでこれくらいが心地よいです。
関連記事【高配当ETF】VYMでなくHDVを選んだ理由は金融セクター比率の低さ
最近の組み入れ銘柄上位10社です。XOMとCVXで15%を占めています。PGも6.11%と大きいです。
石油銘柄依存の影響でここ最近はぱっとしません。S&P500と比べると高配当ですがトータルリターンでは負けます。
保有銘柄数は75銘柄ですが、分散としては十分に感じています。自分でこんなに揃えるのは不可能ですし、セクターも奇麗に分かれています。
純資産60億ドル(6000億円以上)と日本の投資信託に比べても圧倒的流動性があるので、何の不安もありません。
HDVをチャートでVOO、VYMと比較する
設定来のチャートです。分かりやすくS&P500連動のVOOと比較をしています。
濃い青がHDV、水色がVOOです。
高配当を維持しつつ、S&P500と大きく離れず、良いリターンを叩き出していたのですが、2016年中盤以降は石油銘柄の下落に伴い、大きく水を開けられています。比率の大きいP&Gもこれに加担しています。
伸びは小さく、2018年初頭の下落は同様という厳しい状況です。
対VYMのチャートも用意しました。VYMの設定が新しいので5年チャートです。
濃い青がHDV、水色がVYMです。やはり2016年中盤から大きく引き離されています。
HDVで実際に受け取っている配当金
年4回出るのですが、大体1万円ほどの配当金になります。ですので、年間4万円くらいになります。けっこう嬉しい金額ですよね。
画像はすでにアメリカで課税されたものを円建てで出してくれています。ここに日本での配当課税がかかるので、実質手取りは8,000円くらいになります。
面白いことに、各10月に出た配当金の過去4年分を見ると、為替は動いているのに、貰っている金額に大きな差がないのは興味深いですね。
保有者としては安定した配当利回りが貰えるのは嬉しい限りです。何もしていないので究極の不労所得ともいえます。
実際に保有しているだけガチョウが黄金の卵をと産んでくれています。
個人的には不動産管理などより、株式配当金の方が手間もかからずいつでも収入が入るので、良いと思っています。
購入にかかった費用
当時のドルレートで110万円くらいになります。4年くらい保有しているので、配当金だけで約1万×4回×4年=16万円くらいは回収出来ています。
株価が上がるに連れて、配当金の支払い額も増えるので、まさに老後資産として最適な商品です。
地味に購入日から見ると4年で28%程値上がりしています。※2018年12月14日時点
なぜVYMでなくHDVを選んだのか
率直に言うとシーゲル派が好きな銘柄が少数精鋭でまとまっていたから、です。
あとは、リーマンショックでの金融株の下落を見続けていたのでその点も後押ししています。リーマンショック前にBACを買っていた事も大きな要因です。
IT系も少なく、不況時に輝くETFだと思っています。
購入時、まさかオイルメジャーがここまで苦しむとも当時は思っていなかった事もあり、自身の浅はかさと未来は分からないを教えてくれた金融商品でもあります。(とはいえ、配当含めそこそこリターンは出ています。)
関連記事【高配当ETF】VYMでなくHDVを選んだ理由は金融セクター比率の低さ
また、これ以上にVT(全世界株式ETF)を保有しています。こちらもS&P500に及んでいませんが、両方とも超長期でみれば現金保有のみよりも報われることの方が多いでしょう。
悲観視されている今のうちにちょこちょこと買い増しをしています。(通常NISA枠は楽天証券が買付手数料キャッシュバックしてくれるので)
上がり過ぎたものはいずれ下がるし、逆もまた然りです。VYM投信は最近楽天証券が出してくれたのは想定外で嬉しい事です。
VDC投信も期待したいところ。。
今までは現金を貯めつつ、適当なタイミング(本当に適当)で買い増しをしていましたが、子供が大きくなって教育費諸々も高くなるので、投資はつみたてNISA二人分でいっぱいいっぱいになりそうです。
まとめ|HDVは老後に活躍させたい高配当の海外ETF
- HDVは米国株の高配当銘柄ETF
- 似たようなVYMに比べ銘柄数少な目、金融少な目、石油多目
- リターンは、今のところぱっとしない
- 悲観視されているのでチョコチョコと買い増しをしています
ちなみにS&Pに比べるとリターンは冴えませんが、HDVに採用されているクラスの企業が倒産とかなると零細勤務の私なんかは投資どころではなくリストラされて明日の食事をどうしようか、というレベルになっています。
そうなったら老後までリスク資産を維持しつつ田舎で夫婦共々パートでも探してセミリタイアしそうです。
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関連記事です。
上げ相場では高配当戦略は成長株に負けてしまう事が多いです。しかし負ける事があるからこそ、超長期でリターンが出る、という内容です。
高配当戦略については、上記の本が最良です。数々のシーゲル信者を生み出した経典です。何回読んでもテンションが上がり、内容も面白いです。
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