配当金の再投資がリターンを押し上げるというのは、いろいろな投資本をみていると良く出てくる話。
でも、なかなか実感しにくかったりしませんか?
管理人は海外ETFだと12年以上銘柄を保有&投資してきました。それでもピンとこなかった方です。
2019年に入り、外国株式の最低手数料が撤廃になって、やっと実感をしてきました。
結論を先に書いてしまうと、配当金を受け取ることで「株式投資」「長期投資」への理解と確信が圧倒的に深まります。
これから配当を欲しいという人は、たぶん100万円分くらい保有すると実感ができるかな、と。・
当記事が、ちょっとした投資の参考になれば幸いです。
海外ETFから300ドルの配当金は思ったよりインパクトが大きい
米国株は年4回の配当というのが多いです。
3月、6月、9月、12月に集中しますね。
2019年9月分の配当が続々と入金されてきました。

最近大好きなVYMの配当金

2019年9月度の配当金
曜日の関係で月またぎの銘柄もありますが、だいたい出揃ってきました。
日付 | 銘柄 | 株数 | 配当金$ |
2019/10/4 | HDV | 209 | $139.35 |
2019/10/4 | IJR | 40 | $8.21 |
2019/10/3 | BAC | 10 | $1.31 |
2019/10/3 | VSS | 20 | $8.07 |
2019/10/3 | VT | 340 | $106.04 |
2019/10/3 | VYM | 30 | $16.94 |
2019/9/26 | VB | 20 | $6.48 |
2019/9/24 | MCD | 20 | $16.66 |
小計 | $303.06 |
まだ入ってませんが、ブラックロック社のKXIとかIXJも後日入金されます。
時間をかけてVYMも同じくらい入ってくるようにしたいですね。
3ヶ月に1度、300ドルだと月1万円くらい。
金額で見ると大したことが無いように思うかも知れません。
しかし、入ってきた配当で海外ETFを買うことが可能です。
2019年10月4日時点でのVYMのチャート、画像元はGooglefinanceです。
300ドルあればVYMが3株ほど買えます。
次の3ヶ月後には「お金がお金を生んでいる」を体験できますね。

老後までコツコツ増やしていけば、元本を取り崩さずに配当金を生活費に使えるのもメリットです。
配当再投資が劇的にやりやすくなった
以前は海外ETFを買い付けするのに5ドルという最低手数料がありました。
しかし各社の努力と競争のおかげで、現在は最低手数料は撤廃されています。
関連記事米国株の最低手数料ゼロ、気付いたらネット証券3社が横並びに
日本株は100株単位などが多いのに比べ、米国株は1株からの購入ができます。
関連記事海外ETFの配当金再投資が劇的に改善された!1株から買付は感動レベル
トマ・ピケティのr>gをリアルに体験と理解ができる
トマ・ピケティが21世紀の資本で
「r>g」という身も蓋もない現実
を書いたことも納得しやすいです。
r:return(資産が生み出すお金や投資のリターン)
g:growth(インフレなどを含めた労働者の給与などの増加率や成長)
こんな風にテキストでは分かっても、やはり受け取ってみないと分からないと思います。
うちの子供は資本主義のトップ30社ともいえるNYダウ工業株平均に連動する海外ETF DIAを持たせています。
小学生のあいだのお小遣いを補填しつつ、大きくなった時に有効活用してくれると嬉しいです。
関連記事NYダウ30種平均DIAは毎月分配(配当金)の海外ETF
関連記事DIAの分配金を確認。株式と債券の海外ETFは子供のお小遣いを生み出してくれるか
配当は株式リターンの源泉
有名なところだと『株式投資の未来』で書かれていたシーゲル教授の言葉です。
1871年から2003年にかけて、インフレ調整ベースで、株式の累計リターンの97%は、配当再投資が生み出してきた。
キャピタルゲインが生み出した部分は3%に過ぎない。
出典:株式投資の未来
正確にはちょっと違っていたりするみたいですが、配当は長期投資において大きな存在です。
下の画像を見て貰うと分かりやすいかもです。

画像が暗くてスミマセン…
出典:株式投資の未来
1957年に1,000ドルを投資して、2003年まで配当を再投資した時の「金額」「リターン」「配当利回り」が書かれています。
高配当利回りの生き残り銘柄が凄まじいリターンを上げた実績のイメージが強い書籍ですが、一番下のアメリカの代表的な指数であるS&P500でも十分な効果があります。
S&P500のリターンは2003年の時点で124,486ドルになっていますね。
46年で124倍です。

???
124倍!!\(^o^)/
ぶっ飛びすぎですね。
ちなみにS&P500指数だけだと1957年は40、2003年は1,112なので、30倍にもなってません。
下記画像はWikipediaーS&P500より管理人が数字を抜き出してグラフにしたものです。
43年間で、40という数字が1,112になっている時点でじゅうぶん凄いのですが、124倍は配当再投資の凄まじさを教えてくれますね。
ちなみにWikipediaでのデータを入力したものをエクセルとPDFにしています。
お好きな人はどうぞ。ブログなどで使われる人はリンクを頂けると嬉しいです。
PDFリンク【調べてみた】S&P500超長期実質リターンPDF
Excelデータ【調べてみた】S&P500超長期実質リターンxlsx
投資リターンのうち配当利回りは重要
インデックス投資の生みの親であるボーグル氏は『株式投資は勝者のゲーム』で下図のように投資リターンを分かりやすく説明しています。
利益成長+配当利回り=投資リターン
出典:株式投資は勝者のゲーム
配当利回りは徐々に下がっていっているものの、投資リターンに占める割合はやはり大きいです。
金利低下や、配当を出さずにすべて成長へつぎ込むAmazonのような企業がS&P500を引っ張ってきた事もあり、ボーグル氏は配当をやや低めに見ています。
今後、上がり過ぎた10年の巻き戻しがあるとすれば、配当再投資は依然として安くなった株式を買う原動力になります。
シーゲル教授の言う通り、下落相場のプロテクター、上昇相場のアクセルとして黙々とバイアンドホールド、配当再投資を続けていかねば、と思い出しました。
おわりに|配当を株式再投資してリターンを最大化したい
最近は、生活にちょっと余裕を持たせるように、配当を使っても良いかな、と思っていました。
しかし実際に入ってきて、手にするとお金を生み出してくれる資産の方が魅力的になってきます。
長期投資をしていると、誘惑も多く、いろんな方向へフラフラしそうになります。
そういった時こそ、初心を思い出してコツコツと投資を続けたいですね。
先は長いので、一緒に頑張りましょう。
当サイト(氷河期ブログ)では何度も紹介していますが、下記の2冊はオススメです。
長期投資の心強い相棒になってくれますよ。
10年以上前の本ですが、色褪せることはありません。
人生を変えた一冊になった投資家さんも多いはず。
バンガードの創始者ボーグル氏の最新で最後の一冊。
こちらは2018年の本です。今後の長期投資を生き抜くバイブルにしたいですね。
関連記事です。
配当は下落相場のプロテクター、リターンのアクセル!暴落があるから株価が上がる
株式の上昇が強いからこそ、暴落を恐れてしまいますね。しかし、暴落時に配当再投資をするからこそ、インデックス投資はリターンを上げられる仕組みになっています。
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